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工房を知る―小坂進うるし工房

ページID:0026160 更新日:2022年9月30日更新 印刷ページ表示

モノづくりをしている中で
「使って良かったよ」ってそれが一番嬉しいんですよ

工房を知る

「知っていることはすべて次の代につなげたいけど、それができていないのが現状。今回、高校生たちが取材に来てくれてすごくありがたいです」と、優しい笑顔で高校生を迎えてくれたのは、小坂進うるし工房の小坂進さん。2階の工房に上がると一瞬にして木曽漆器の世界が広がりました。
「自分で形から作りたいという思いがあって、木地の制作からやっています。モノづくりが楽しくて色んなことを試しています」と目を輝かせる小坂さん。
小坂進さん

実際の制作の流れについて教えてもらいます。漆塗りのカップに触れて「紙かと思うほど軽い」と大西さん。高校生たちは知らない世界に驚くことばかりで、小坂さんへの質問が止まりません。鮮やかな色や貝殻を生かして作った漆器に触れ、木曽漆器へ新たなイメージを持ち始めました。

工房見学する様子
「職人さんが作った段階では、完成度は80%くらいで、残りはお客さん自身が使うことで漆がなじんで仕上がっていくという小坂さんの言葉に木曽漆器の魅力が詰まっていました」と福島さん。
木曽漆器探求の旅はまだまだ始まったばかりです。

福島さんのお気に入り

内側の3色のグラデーションがすごくきれい!色味もお気に入りです。​

福島さんのお気に入りの木曽漆器

みんなのお気に入り

みんなのお気に入り

小坂 進さんinterview

この仕事は大事なものを修復できる

小坂進さんモノづくりをする中で、使っていただけるお客さんに、「こうやって使いたい」と希望をもらうと、何とか作ろうって思えます。これがすごく大切なことだと感じています。それが形になって、実際に「使って良かった」って思ってもらえることがすごくうれしいです。それに木曽漆器は、落として割ってしまったときなどに元通りにすることができます。思い出がたくさん詰まった物が、漆で元通りになった時のお客さんの喜んだ顔が忘れられないんですよね。
木曽漆器は世に出たときは80%、使うことでつやが出たり、色が変わったりして100%の仕上がりになります。これからもいろんな意見や依頼をもらいながら、私たち作り手と使う人で一緒に作り上げていきたいと思っています。

profile

18歳より漆工に従事し、漆芸、蒔絵を習得。自身の作品制作に加え、金閣寺をはじめとする文化財修復にも従事。日々の生活で楽しんで使ってもらえるよう、思いを込めたモノづくりにこだわる。