本文
市立図書館に所属しています。蔵書管理システムや、貸出管理システムの定期的な新規導入、運用保守のほか、図書館で行う講演会や展示会のイベント運営を行っています。
私は、情報系の民間企業に東京で8年ほど務めていました。お客さんのところに行ってシステム提案をする、いわば今と逆の立場の仕事でした。
転職を志した理由は「エンドユーザーの意見が入ってくる環境で挑戦したい」「子どもが生まれて、自分が生まれ育った長野県にUターンしたい」と思ったからです。平日に仕事、土日に公務員試験の勉強に励みました。
昨年度の大きな仕事は、新システムの導入でした。数年に一度の更新タイミングなので「その時点でいちばん良いものを選びたい」と、新しいシステムも積極的に取り入れました。
こちらの熱意が伝われば、業者さんにも応えていただけると思うので、業者さんに任せきりにせず、前職で培ったノウハウを活かして意見を出しました。システムのテーマは「来館する市民の皆さんに向けたサービスの向上」そして「図書館に勤務する職員が、仕事で使いやすいもの」です。
前職に比べると、エンドユーザーから感想を直接的に聞く機会が増えています。良いものには良いと言ってもらいたいですし、使いづらかったらご意見をいただきたいと思えるほど「責任を持って担当したい」と挑んだシステムだったので、導入された時はとても嬉しかったです。
システム更新時には、ほかの部署の方と一緒に仕事をすることもありましたが、親身になって相談に乗っていただきました。私より役職が上の方にも、意見を受け入れていただいたり、力を貸していただいたりと、とても良い環境で仕事ができています。市役所内で、部署の垣根を越えて知り合いになれるイベントもあるので、助け合う土壌ができていると感じます。
また、私が間違っていることがあれば「そうじゃないよ」と教えてもらうこともあり、私がやっていきたい仕事が正しく軌道修正されて、目指すゴールへと早く向かうこともできました。
私は新卒で前の会社に就職したときには、定年まで務めるつもりでいましたので、まさか転職するとは思ってもいませんでした。しかし仕事を進めるうちに、新しく自分のやりたいことが見えてきて、転職を決意しました。
システム導入では、使いやすさを求めてこだわって工夫した部分があるので、エンドユーザーにその部分をお褒めいただけると、より嬉しいですね。「転職してよかった」とやりがいを感じています。
就職や生活については、将来を予想するのは難しいので “今のべスト” を選択していくと良いと思います。異なる方角へ舵を切ることもあると思いますが、今思っていることや、やりたいことを素直に実現させていくと、“自分のなりたい姿” にたどり着けると信じています。
生涯学習部図書館 藤牧 晃平