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江戸時代後期の文人・紀行家、菅江真澄(1754~1829)が本洗馬村に逗留していたころに書き残した直筆の史料です。内訳は、和歌(軸装)1点、草稿(軸装)1点、和歌(短冊)1点、和歌(短冊軸装)1点、詠歌集1点、古典和歌集(写本)6点、連歌1点で、真澄の和歌への造詣の深さや、地元住民との交流の軌跡を知る上でも貴重です。
また本史料を含む真澄関連史料の発掘が、日本民俗学の創始者柳田國男の目に留まり、昭和5年の長興寺での「民間伝承論大意」の講演会、「真澄遊覧記信濃の部」の復刻、やがては日本民俗学の創出につながったという点からも評価されます。