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小野神社の鐸鉾(さなぎぼこ)は、1本の鉾に12個の鉄鐸(てったく:鉄製の大きな鈴)を結び、さらに多数の麻幣(あさぬさ)を結び付けたものです。この麻幣は、7年ごとに行われる御柱祭にひとかけずつ結ぶ習わしが現在も行われています。
12個の鉄鐸はいずれも鍛鉄の粗造鉄板を巻き、大小さまざまで、厚さ・径・舌等もみな違っています。
これがどのように使われたかは不明ですが、麻幣が多数取り付けられており、しかもその古いものはぼろぼろに崩れるほどになっているところから、おそらく古くから一定の祭儀に用いられたことが推定されます。