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朴葉巻 朴の葉と朴葉巻
「ほう葉巻き」は、米の粉に熱湯を入れてよくこね、中にあんを入れて、ほうの葉で包んで蒸したもので、木曽地域に伝わる伝統的な祝い餅です。木曽地域では端午の節句は、ひと月遅れの6月5日に行われ、その前後に「ほう葉巻き」がつくられます。端午の節句といえば柏餅ですが、標高が高い木曽地域には柏の木がなく、代わりに、朴の葉を使うようになりました。昔からそれぞれの家庭には、朴の木があり6月初旬頃になると、朴の若葉が伸び大きく広がるので、ものを包むのに適するようになります。朴の木は、モクレン科の落葉高木で、山地で見られる樹木の中で、最も大きい葉と花を付け、大きい葉は長さ40cm、巾25cmもあります。ほう葉は防腐効果をもつことから古くから食べ物を包むことにも使われていました。