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木造平屋一部二階建、瓦葺、建築面積274平方メートル。
中山道から1kmほど離れた集落内に所在する本棟造民家。建築年が明らかな本棟造の民家として貴重な建物となっています。
東西棟で東妻を正面とし、出格子を設けて雀踊りを載せ、正背面に家屋を通しています。南側には3列に居室を配し、正面に構える玄関の脇に上段の座敷を張り出させています。この座敷(ジョウダンノマ)は、文久元年(1861)に孝明天皇の妹和宮が第14代将軍徳川家茂に嫁ぐために、京都から江戸に向かうのに合わせてお供の宿として増築されたと伝えらています。他の居室よりも床は15cmほど高く、床の間や座敷の細工も丁寧で整然とした造りとなっています。