本文
荻上家住宅は、塩尻市のほぼ中央にある近世の幕府領・松本藩預領であった平出村にあります。中山道より東に2町ほど離れた平出村の東端に位置し、屋号を「中屋」といい近世前期にこの地に移り住んだと伝えられています。近世前期より始まった石灰を掘り出し焼いた「石灰焼き」により財を成し、現当主より5代前の長右ヱ門により現存する本棟造の現家屋が幕末に建てられました。木造一部二階建、切妻造、妻入、鉄板葺、桁行13.65m、梁間14.1mで、ほぼ正方形をしており、この地域特有の本棟造の民家建築となっています。