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外観 座敷
展示室・渡廊下・門の3つが登録文化財となっており、いずれも昭和前期に建てられたものです。
展示室は桁行(けたゆき)11m、梁間(はりま)5.5m、2階建、寄棟造(よせむねづくり)桟瓦葺で、東面に下屋を付けます。土蔵造を基本として、一階周囲を腰まで海鼠壁(なまこかべ)としています。2階は座敷3室を配し、廊下などの開口を広く設けてガラス窓を付け、開放的なつくりとしています。
渡廊下は展示室2階の東面南端と記念館本館建物との間を繋ぐ廊下で、木造二階建、切妻造(きりづまづくり)銅板葺、やや傾斜して架け渡した丸太を土台とし、柱を建て、全柱間に廊下の傾斜に合わせて菱形のガラス戸を入れています。化粧屋根裏天井にも丸太を使用し、軽快な数寄屋(すきや)風意匠でまとめています。
門は間口1.8mの腕木門で、切妻造桟瓦葺で、両開板戸を吊っています。左右に折曲りに延びる袖壁も、石積基礎上、腰板張で上部漆喰壁とし、桟瓦を葺き、格式あるつくりとなっています。