本文
本市の食育は、学校栄養士が授業などで伝えるものだけではなく、食を通して児童・生徒が自ら体験して学ぶことも多く取り入れています。工夫を凝らした食育の一部をご紹介します。
洗馬といえばレタスの名産地。洗馬小学校では、毎年、5年生の児童たちがJA洗馬の指導で、種からレタスを育てています。収穫したレタスは近隣の福祉施設や全校児童に配り、翌日の給食でもレタスづくしの献立で提供されました。
5月の青空の下、子ども同士の心のつながりや先生との絆を深め、コミュニケーションを取ってみんなで楽しく給食を食べることを目的としています。具材を挟んだホットドッグやハンバーガーなど、持ち運びやすいメニューになっています。
両小野中学校では、自宅にて自分で自分のお弁当を作って来る「お弁当の日」があります。お弁当作りを通して、作り手への感謝の気持ちや自分の体は自分で作るという意識を持つこと、さらに「自立」に向けたステップを目的としています。また、ただ作るのではなく、学年ごとにねらいや目標を定め、栄養士が事前指導や事後指導を行っています。
プロのスポーツ選手には、専属の栄養士が付いていることがあります。それは、体のコンディションを整え、力を最大限発揮するためには、「何をどう食べるか」がとても重要だからです。
これは、心も体も大きく育つ成長期にある子どもたちにも同じことが言えます。毎日の食事が、将来の健康などに影響を与えるのです。例えば、「集中力が続かない」「朝から元気がない」「運動後に疲れやすい」というときこそ、食事の見直しが大切です。朝ごはんを抜かず、主食・主菜・副菜のそろったバランスの良い食事を心掛けることで、日々のパフォーマンスも大きく変わってきます。
また、食卓は家族のコミュニケーションの場でもあります。「苦手なものも食べられたね」などの声掛けが、子どもたちの食への興味や自信にもつながります。家庭での食事の時間が、子どもたちの健やかな成長の土台になるのです。
学校給食を家でも親子で一緒に作れるように、学校栄養士会が主催して、市内小学生の親子を対象に毎年行っている料理教室です。給食の人気メニューの中から、子どもが作れそうな献立を考えています。
A 厳しい衛生管理をしている給食調理室に入れるのは、月2回の検便や、毎日の健康状態のチェックをしている栄養士や調理員だけ。学校長であっても入れません。普段から菌を持ち込まないように徹底しており、学校では児童・生徒とは別の専用トイレを使用するなどしています。
A 給食は、ごはんを中心に主菜、副菜、汁物を組み合わせるのが基本。これは日本の伝統的な食事である一汁三菜をベースとしていて、栄養バランスが優れているのが特徴です。バランスよく食べてほしいという思いや、どんなおかずとも相性が良く献立のバリエーションを増やせることも、ごはんが多い理由です。
A 学校給食衛生管理基準で、給食は調理後2時間以内に食べるように努めることとなっています。また、食中毒予防などの観点から、余った給食の持ち帰りはできません。昔は持ち帰っていた時代もありましたが、今はかなり厳しくなっています。
A 給食がある時と同様に、翌月の献立作成や食材発注をしています。その他にも、給食提供がない分、新しい給食メニューの考案や保健所などの研修会への参加、野菜生産者の元へ出向いて意見交換をするなど、普段なかなかできないことも行っています。