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しおじりこども税金チャンネル
もくじ
税金(ぜいきん)は安くできる?
キリン先生!
税金(ぜいきん)って高いイメージがあるけど、安くできるものなの?
おっと、とつぜんすごい質問(しつもん)ですね・・・。
税金(ぜいきん)の計算方法というのは、条例(じょうれい※)や法律(ほうりつ)で決まっています。
なので、かんたんに下げることや、その反対に高くすることもできません。
でも、金額(きんがく)が下がるルールもいろいろあるんですよ。
※条例(じょうれい)・・・塩尻市や長野県などが定める法律(ほうりつ)のようなもの。
へえ、そうなんだ!
そのルールっていうのはどんなもの?
税金(ぜいきん)にはいろんな種類があり、税金(ぜいきん)ごとにルールがちがいます。
例えば、病院で医療費(いりょうひ)をたくさん払った方は、税金(ぜいきん)が下がるルールがあります。
医療費(いりょうひ)を多く払った時に、税金が下がる「医療費控除(いりょうひこうじょ)」<外部リンク>
へえ、そんなルールがあるんだ。
わたしのおばあちゃんもよく病院に行っているから、税金(ぜいきん)が下がっているかもしれないね。
ほかにも、一定の年齢(ねんれい)以上の子どもがいる人の税金(ぜいきん)が下がるルールや、しょうがいがある方は車の税金(ぜいきん)が免除されるルールなど、ここでは紹介しきれないほどたくさんのルールがあります。
なんでそんなにルールがあるのかっていうと、「○○の場合は、税金(ぜいきん)が下がります」って、はっきりルールを決めないと、「わたしは税金(ぜいきん)が下がるのかな?どうかなあ?」ってみんながまよいますからね。
勉強をすれば、いろんな税金(ぜいきん)のルールが分かってくるってことだね。
むずかしそうだと思ったけど、自分の役にも立つかもしれない!
がんばってこのホームページで勉強したいと思います!
税金(ぜいきん)ってぼくも払うの?
働いてもらう給料に税金(ぜいきん)がかかるって聞いたけど、ぼくはまだ小学生だし、税金(ぜいきん)をはらわなくてもいいの?
たしかに、お給料にかかる税金(ぜいきん)や、持っているおうちにかかる税金(ぜいきん)は、まだはらっていませんね。
でも実は、子どもも大人もみんなはらっている、身近な税金(ぜいきん)があるんです。
え!
ぼくもジュースやお菓子(かし)を買ったとき、税金(ぜいきん)をはらっていたんだ!
年齢(ねんれい)や収入(しゅうにゅう)にかかわらず、平等にはらう税金(ぜいきん)として、消費税(しょうひぜい)があります。
聞いたことはあるよね?
消費税(しょうひぜい)は、物を買ったりサービスを受けたりしたことに対してかかる税金(ぜいきん)です。
今は物の値段(ねだん)に対して原則(げんそく)、10%の消費税(しょうひぜい)をはらうと決められています。
100円の物を買うときには10円の消費税(しょうひぜい)をいっしょにはらうということですね。
消費税(しょうひぜい)、聞いたことあるな!
小学生でもはらう税金(ぜいきん)があったんだね。
消費税(しょうひぜい)ははらう機会が多い税金(ぜいきん)なので、身近な税金(ぜいきん)と言えますね。
そうすると、大人になるまでは消費税(しょうひぜい)だけはらっていればいいのかな・・・。
おしい!
子どもでも、例えば高校生になってアルバイトして給料をもらう機会があれば、税金(ぜいきん)をはらわなければいけません。
ただし、税金(ぜいきん)がかからない基準(きじゅん)があるので、アルバイトを始めるときなど、気になる人は調べてみてくださいね。
市民税(しみんぜい)・県民税(けんみんぜい)について、くわしく調べる
税金(ぜいきん)って何に使われる?
税金(ぜいきん)をはらうと自分のお金がへっちゃうでしょ?
うーん・・・。ぼくのおこづかいもたくさんあるわけじゃないし・・・。
まあまあ、気持ちは分からないでもないですが・・・。
税金(ぜいきん)はみんなのくらしのいろいろなところに使われているので、あなたがはらう税金(ぜいきん)もだれかの役に立っているって考えてみませんか?
例えばどんなところに使われているの?
みなさんに身近なのは、みんなが通う小学校の建物代や、通学路の修理代(しゅうりだい)ですね。
ほかにも、通学路をパトロールしているパトカーや、ゴミの処理(しょり)など、みなさんの生活にかかわるいろんところに税金(ぜいきん)は使われているんですよ。
学校にも使われているんだね。
じゃあ、その税金(ぜいきん)の使い方はどうやって決めるんですか?
ぼくの学校を豪華(ごうか)にするとかを決めてほしいな。
自分のおこづかいは、自分で使い方を決められるけど…。
するどい質問(しつもん)ですね!
税金(ぜいきん)はみんなのお金ですからね。きちんと決める方法があります。
塩尻市では、市長が税金(ぜいきん)の使い方の案を作って、市議会に提案します。
市議会では、市民の選挙で選ばれた議員が話し合って、使い方が決まるんです。
税金(ぜいきん)の使い道は、ぼくのお父さんやお母さんたちに選ばれた代表者が決めていたんだね!
話し合って決めるってのは、クラス会議みたいだな!
そこで決まると、どこにどのくらいの税金(ぜいきん)が使われることになるんですか?
塩尻市が使えるお金(予算)は、令和3年度の場合は約299億円あって、そのうち…。
299億円?
高すぎてちょっとピンとこないなあ…。
そうですね。では、塩尻市の予算が、1万円だとして説明します!
1万円のうち、令和3年度の場合は、福祉(ふくし)などの「民生費」に約3,000円、道路の工事などの「土木費」に約1,000円、学校関係などの「教育費」に約1,000円が使われていることになるんですよ。
もっとくわしく知りたい方は、塩尻市の予算のページを見てくださいね。
税金(ぜいきん)って何種類あるの?
税金(ぜいきん)ってどのくらい種類があるの?
えっ、これは覚えきれない・・・。
こんなにたくさん種類があるんだね。
これ以上、種類がふえることはないの?
実は、塩尻市独自(どくじ)の新しい税金(ぜいきん)を作ることもできるんです。
ほかの市町村で、めずらしいものだと、「砂利採取税(じゃりさいしゅぜい)」や「宿泊税(しゅくはくぜい)」なんてものもあります。
独自(どくじ)の税金(ぜいきん)は、住民税(じゅうみんぜい)や固定資産税(こていしさんぜい)などと違って、だれがはらうかや、どれくらいの金額(きんがく)にするかも塩尻市が決めるので、同じ「宿泊税(しゅくはくぜい)」でもほかの市町村とはちがう金額(きんがく)になることもあります。
- 砂利採取税(じゃりさいしゅぜい)・・・山などから砂利(じゃり)を取るときにかかる税金(ぜいきん)
- 宿泊税(しゅくはくぜい)・・・ホテルなどにとまるときにかかる税金(ぜいきん)
そんなものもあるんだね!
これから塩尻市が「お菓子税(かしぜい)」とかを作って、お菓子(かし)にも税金(ぜいきん)がかかることになったらやだなぁ~。
好きなお菓子(かし)を食べにくくなってしまいますね。
でも、外国ではそのような税金(ぜいきん)が本当にあります。
ヨーロッパのハンガリーでは、「ポテトチップス税(ぜい)」と言われる、国民全体の食生活の改善(かいぜん)や肥満対策(ひまんたいさく)のための税金(ぜいきん)があるんです。
他にも、ヨーロッパでは、「犬税(いぬぜい)」というものもあります。
これは、塩尻市でも昭和49年度まではあった税金(ぜいきん)です。
塩尻市の犬税
- 昭和49年度(1974年)まで実際(じっさい)にあった。
- 4月1日時点で、犬を飼(か)っている人が毎年5月末までにはらう(生後3カ月未満の犬にはかからない)。
- 1頭 年間300円(今の物価(ぶっか)で1,000円ぐらい)
- はらっている証拠(しょうこ)として、首輪にマークを付ける。
- 昭和49年度は、2,213匹分の犬税(いぬぜい)が塩尻市にはらわれていた。
- 昭和50年代に固定資産税(こていしさんぜい)の金額(きんがく)が上がる見込(みこ)みであったため、廃止(はいし)された。
そうなんだ!
日本の税金(ぜいきん)にも歴史があったり、外国にはめずらしい税金(ぜいきん)がそれぞれあったり、おもしろいね!
学校って税金(ぜいきん)で建てたの?
わたしたちの通う学校にも、税金(ぜいきん)が使われているんだよね?
学校を建てるのにはもちろん、ふだん使っているイスやつくえ、タブレットなどの備品(びひん)や、教職員(きょうしょくいん)の給料にも税金(ぜいきん)が使われています。
税金(ぜいきん)は学校ぜんぶに役立てられているんだね!
税金(ぜいきん)が使われている場所って、ほかには何があるんだろう。
気になってきたようだね!その調子!
塩尻市の公共の施設(しせつ)は、塩尻市にはらわれた税金(ぜいきん)を使って運営(うんえい)されています。
図書館の本や、体育館の設備(せつび)など、みなさんが使う多くのものも、市民のみなさんからいただいた税金(ぜいきん)で買ったものです。
みなさんがよく行く、えんぱーくにも税金(ぜいきん)が使われているよ!
学校だけじゃなく、わたしたちの周りのたくさんの場所で、税金(ぜいきん)は使われているんだね。
そうですね。わたしたちの住むまちのさまざまなところで、税金(ぜいきん)が活用されているんです。
みなさんが毎日通る通学路も、あぶない所を直したり、標識(ひょうしき)を設置(せっち)したり、おうだん歩道を作ったりなど、税金(ぜいきん)を使って整備(せいび)されています。
学校内のどこに税金(ぜいきん)が使われているかくわしく知りたい場合は、下のイラストをクリックしくださいね。
わたしたちが安心して楽しく学校に通えるためにも、税金(ぜいきん)は大事なものなんだね!
スマホで税金(ぜいきん)をはらえるの?
税金(ぜいきん)ってどうやってはらうの?
コンビニでもはらえるのかな?
多くの税金(ぜいきん)がコンビニでもはらえますよ。
税金(ぜいきん)のはらい方も年々変わってきていて、ちょっと前までは、銀行で納付書(のうふしょ)ではらうか、銀行口座(ぎんこうこうざ)から引き落とす方法しかありませんでした。
最近は、スマートフォン決済(けっさい)もふえてきましたね。
えっ!
税金(ぜいきん)もスマホではらえるの?
そうなんです。塩尻市の一部の税金(ぜいきん)も、令和3年度からはスマホではらえるようになりました。
えーすごいね!税金(ぜいきん)もスマホではらえるんだね。
でもお母さんやお父さんに関係あるかなあ。
スマートフォンではらえるようになった税金(ぜいきん)のひとつに、軽自動車税(けいじどうしゃぜい)があります。
家に軽自動車はありませんか?ナンバーが黄色い車です。
あっあるよ!お母さんが乗っている。
それなら、軽自動車税(けいじどうしゃぜい)をはらっていますね。コンビニや銀行に行かなくても、どこでも24時間はらえるようになったって教えてあげてくださいね。
くわしくは、塩尻市のホームページも見てください。
ありがとう先生!
もしも税金(ぜいきん)がなかったら…
もし税金(ぜいきん)がなかったら、ぼくたちの生活はどうなってしまうのかな?
身近なところで考えてみましょう。
毎日、手や顔をあらったり、トイレを使ったりするのも、税金(ぜいきん)で上下水道を整備(せいび)しているからできることなんです。
水道が使えなかったら、生活に困りますよね。
犯罪(はんざい)が起きたときには、警察官(けいさつかん)が犯人(はんにん)をつかまえてくれますが、それも有料になってしまいます。
救急車や消防車(しょうぼうしゃ)をよぶのが有料になったら、お金にこまっている人は、ケガをしたり火事になったりしても助けをよびにくい…なんてことになってしまうかもしれませんね。
えっ・・・。
もし自分の身になにかあったとき、お金をはらわないと助けてもらえないというのはこわいなあ。
そうですよね。
毎日使っているものですと、みなさんの通学路や自動車用の道も、税金(ぜいきん)で作ったり、整備(せいび)されたりしています。
税金(ぜいきん)がなくなると、道路にヒビが入ったり、あなができたりしてもそのままになって、歩くのにこまってしまうし、自転車や自動車もうまく走れません。
そんなのこまる・・・生活がとても不便になるな・・・。
ぼくたちの学校にも税金(ぜいきん)が使われているから、学校生活も大きく変わってしまうのかな。
そのとおりです。
体育館や、理科室の実験器具、図書館の本といった当たり前にみんなが使えているものが、税金(ぜいきん)がなくなると・・・。一部のお金がある家庭しか使えなくなってしまいます。
公園のブランコも、みんなが平等にはらう税金(ぜいきん)があるから、みんなが平等に使えます。
税金(ぜいきん)がなくなると、ブランコを使うのに「1回500円です!」なんて、毎回お金がかかるようになってしまうかもしれませんね。
税金(ぜいきん)が大事なのはわかったけど、金額(きんがく)は安くした方が、みんなが自由に使えるお金がふえていっていいんじゃないかな?
じゃあ、少しむずかしいかもしれないけど、税金(ぜいきん)が自動的にお金の流れを調整する仕組みも紹介(しょうかい)しましょう。
あっ!やっぱり税金(ぜいきん)を安くすると、その分つかえるお金がふえていくんだ!
でもよく見てみてください。お金がふえると、それに比例(ひれい)して、税金(ぜいきん)もふえていますね・・・。
お金が動くところに税金(ぜいきん)はついて回りますからね。
こうやって税金(ぜいきん)があることで、景気が急に上がったり下がったりしないように自動的にバランスをとっているんですよ。
いぬさんのテストの点も、急に上がったり下がったりすると、保護者も心配ですよね?
ドキッ・・・。ぼくは問題ないよ!
江戸(えど)時代にも税金(ぜいきん)あった?
税金(ぜいきん)って昔からあったのかなあ?
毎日のくらしに必要なら、いつの時代もあってもおかしくないよね。
そのとおり。ずっと昔から、税金(ぜいきん)のしくみはありました。
だんだんと変わってきたんですよ。
ちょっとむずかしい言葉がたくさんでてくるけど、時代ごとの税金(ぜいきん)のしくみを見ていきましょう。
弥生(やよい)時代 ~せいれき300年ころ |
3世紀ごろに、中国の歴史書である「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」に日本の税金(ぜいきん)について書かれています。 「女王卑弥呼(ひみこ)が支配(しはい)する邪馬台国(やまたいこく)では、種(たね)もみや絹織物(きぬおりもの)を、貢物(みつぎもの)として納(おさ)められていた」と書かれていて、これが日本の税金(ぜいきん)のはじまりといわれています。 |
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飛鳥(あすか)時代 ~せいれき710年 |
全国で統一的(とういつてき)な税制度(ぜいせいど)がはじまったのが、飛鳥(あすか)時代です。 645年、大化の改新(たいかのかいしん)によって、土地や人民(じんみん)を国のものにするという、新しい政治(せいじ)の方針(ほうしん)が示(しめ)されました。 701年に大宝律令(たいほうりつりょう)が制定(せいてい)され、収穫(しゅうかく)の3%を納(おさ)める「租(そ)」、都(みやこ)ではたらくまたは麻布(あさぬの)を納(おさ)める「庸(よう)」、地方の特産物(とくさんぶつ)を納(おさ)める「調」という3つの税金(ぜいきん)のしくみができました。 |
奈良(なら) 平安(へいあん) 時代 ~せいれき1185年 |
奈良(なら)時代の743年に墾田永年私財法(こんでんえいねんしざいほう)という法が定められ、土地を個人(こじん)のものにすることが進みました。 平安(へいあん)時代には、農民(のうみん)が、米などを年貢(ねんぐ)として納めるようになりました。 |
鎌倉(かまくら) 室町(むろまち)時代 ~せいれき1573年 |
鎌倉(かまくら)時代には、守護(しゅご)や地頭(じとう)という役人が、農民(のうみん)からきびしく税金(ぜいきん)をとりました。 室町(むろまち)時代には商業や工業が発展したため、関所(せきしょ)を通るときにはらう税金(ぜいきん)や、港の管理のための税金(ぜいきん)など、新しい税金(ぜいきん)が生まれました。 |
安土桃山 (あづちももやま) 時代 ~せいれき1603年 |
全国を統一(とういつ)した豊臣秀吉(とよとみひでよし)が、農地の面積や収穫(しゅうかく)の量(りょう)を調べる太閤検地(たいこうけんち)を行いました。 全国の土地を調べたことにより、調査(ちょうさ)にもとづく正確な年貢(ねんぐ)を納(おさ)めさせることができるようになりました。 |
江戸時代 ~せいれき1867年 |
江戸時代も税金(ぜいきん)の中心は年貢(ねんぐ)でしたが、商売をする商人や、物づくりをする職人の一部も税金(ぜいきん)を納(おさ)めるようになりました。 農民(のうみん)は収穫した米の約4割を、年貢(ねんぐ)として納(おさ)めていました。 商人や職人には、特定の仕事や売り上げに税金(ぜいきん)がかけられるようになり、お金で税金(ぜいきん)を納(おさ)めていました。 |
明治時代 ~せいれき1912年 |
1873年に地租改正(ちそかいせい)が行われ、土地の価格(かかく)である地価(ちか)の3%をお金で納(おさ)めさせるようになりました。 税金(ぜいきん)として納(おさ)めるものが、米などから、今と同じお金に変化した時代です。 そしてこのころ、今もある、個人(こじん)にかかる所得税(しょとくぜい)や会社にかかる法人税(ほうじんぜい)が導入(どうにゅう)されるようになりました。 |
大正・昭和時代 ~せいれき1989年 |
戦争のあった時代には、戦争のために税金(ぜいきん)を増やす取り組みが続きました。 戦争が終わり、1946年には日本国憲法(にほんこくけんぽう)が公布(こうふ)され、教育の義務(きょういくのぎむ)、勤労の義務(きんろうのぎむ)とともに納税の義務(のうぜいのぎむ)が定められました。 さまざまな税金(ぜいきん)のしくみの改革(かいかく)が行われ、今の税制度(ぜいせいど)の基礎(きそ)ができあがりました。 |
平成・令和時代 せいれき1989年~ |
1989年に、商品を売ったりサービスを提供(ていきょう)したりすることにかかる消費税(しょうひぜい)が始まりました。 はじめは物の価格(かかく)の3%を納(おさ)めるしくみでしたが、1997年に5%、2014年に8%、2019年には10%に、税率(ぜいりつ)が引き上げられました。 |
すごく長い歴史があるんだね。
お金じゃなくて、お米や労働が税金(ぜいきん)だった時代もあったんだ!
税金(ぜいきん)のしくみは古くからあったけど、時代ごとに特色があっておもしろいね。
税金(ぜいきん)のない国ってある?
日本では、税金(ぜいきん)は昔からあるようだけど、税金(ぜいきん)がない国もあるのかな。
税金(ぜいきん)がない国や、税金(ぜいきん)が安い国も世界には何カ国かあります。
そういう国のことを通称(つうしょう)「タックスヘイブン」と呼びます。
タックスは英語で、税金(ぜいきん)。ヘイブンは回避所(かいひじょ)という意味です。
天国のことを英語でヘブンと言うから、よく「税金(ぜいきん)の天国」と勘違(かんちが)いされます。
へー。税金(ぜいきん)がなくてもいい国があるんだね・・・。
でも、どうして税金(ぜいきん)をなくしたり、安くしたりするの?
その国のみんながこまるんじゃないかな。
なかなかいい質問(しつもん)だね!
税金(ぜいきん)がなかったり、安かったりする国には、世界中から様々な会社が集まります。
なぜなら会社がはらう税金(ぜいきん)が少ないからです。
そうすると、会社も成長できるし、その国全体の経済(けいざい)も成長できるから「一石二鳥」というわけです。
その国はいいけど、ほかの国から見たら「自分の国の会社がへってしまうからやめてよ」と思うかもしれませんね。
スイスやシンガポール、香港(ほんこん)などが「タックスヘイブン」と言われています。
国ごとに税金(ぜいきん)のしくみも異なっているんだね。
世界の税金(ぜいきん)について、もっと知りたいな。
では、わたしの大好きなハンバーガーの国、アメリカの税金(ぜいきん)について説明します。
アメリカには、日本の消費税(しょうひぜい)ににた「小売売上税(こうりうりあげぜい)」という税金(ぜいきん)があります。
スーパーなどのお店が、お客さんから税金(ぜいきん)をあずかり、納税(のうぜい)をします。
日本の消費税(しょうひぜい)は、いろんな会社の人が納税(のうぜい)しますが、アメリカの小売売上税(こうりうりあげぜい)は、州(日本の都道府県のようなちいき)によって率(りつ)がちがうため、このような方法はむずかしいんです。
だからお店がまとめて納税(のうぜい)をします。会社の納税(のうぜい)の手間をかんたんにして、アメリカ経済(けいざい)を発展(はってん)させる目的もあるようです。
アメリカならではの税金(ぜいきん)のしくみがあるんだね。
税金(ぜいきん)の使い道も日本とはちがうの?
日本と同じように教育、福祉(ふくし)にも使われていますが、大きなちがいとしては、アメリカは国防費(こくぼうひ)が多いということがあげられます。
国防費(こくぼうひ)とは、国を守るため、兵器を購入(こうにゅう)したり、軍隊の訓練をしたりするためのお金です。
その国の特色によって、税金(ぜいきん)の種類や使い道が大きくちがいますね。
住んでるだけで税金(ぜいきん)はらう?
塩尻市に住んでいるだけでも、税金(ぜいきん)はかかるものなの?
多くの場合は税金(ぜいきん)をはらっています。税金(ぜいきん)といってもいろいろな種類がありますが、塩尻市の税金(ぜいきん)では「住民税(じゅうみんぜい)」が代表的なものです。
へー、住民税(じゅうみんぜい)ってどんな税金(ぜいきん)?
給料などによってかかるもので、塩尻市と長野県にはらう税金(ぜいきん)を合わせて「住民税(じゅうみんぜい)」と言います。
「市・県民税(しけんみんぜい)」と言うこともあります。
市や県の仕事に使われる税金(ぜいきん)で、みんなの学校にもたくさん使われているんですよ。
ちいきの会費(かいひ)みたいな税金(ぜいきん)と言われています。
住民税(じゅうみんぜい)って、学校や身近なところで使われているんだね。
学校にはみんなの税金(ぜいきん)で買った物がたくさんあるようなので、大切に使わなきゃな。
でも、小学生には住民税(じゅうみんぜい)がかからないの?
小学生であっても、仕事の収入(しゅうにゅう)があれば住民税(じゅうみんぜい)がかかる場合があります。
多くの小学生は働いてお金をもらっているわけではないので、住民税(じゅうみんぜい)がかかりませんが、最近は小学生でもYouTube(ユーチューブ)でお金をもらっている人もいますよね。そういう人は住民税(じゅうみんぜい)がかかる対象になりますよ。
多くの人は、子どものころは税金(ぜいきん)を多く使ってもらう側で、大人になってからは主に税金(ぜいきん)をはらう側になるってことですね。
家持ってると税金(ぜいきん)かかるの?
ぼくの親が、今、新しい家を建てているんだけど、家を持っていると税金(ぜいきん)がかかるの?
そうですね。家を建てると、毎年「固定資産税(こていしさんぜい)」という税金(ぜいきん)がかかります。
家だけじゃなくて、土地や建物、償却資産(しょうきゃくしさん※)を持っているあいだ、ずーっとかかるものです。
固定資産税(こていしさんぜい)は塩尻市の税金(ぜいきん)で、塩尻市全体の税金(ぜいきん)の半分くらいの割合(わりあい)です。
市役所の職員(しょくいん)が、土地の使われ方や家屋の構造(こうぞう)、大きさなどを現地調査(げんちちょうさ)して、金額(きんがく)が決まります。
ここでは、例として、みんなが新しくお家を建てた時にどんな調査(ちょうさ)をすることになるのか、見てみましょう。
※償却資産(しょうきゃくしさん)・・・会社などで使っている機械や設備(せつび)など
このように、新しい家が建った時には、材料に何を使っているのか?とか、キッチンの長さや、天井(てんじょう)の高さがどのくらいあるのか?などを調べます。
天井(てんじょう)の高さや、壁(かべ)や床(ゆか)の材料がちがうと、税金(ぜいきん)が変わるの?
そのとおり!変わります。
材料の種類にそれぞれ点数が決められていて、標準的(ひょうじゅんてき)な点数(1.0)よりも良いものを使っているとその分、プラスに評価(ひょうか)されます。
こういう感じで材料などをひとつひとつ評価(ひょうか)していき、家全体の評価(ひょうか)が決まります。
高価(こうか)なものには、その分かかる税金(ぜいきん)も高くなるしくみなんだね。
ネットと税金(ぜいきん)、関係ある?
中学生になったらわたしもスマホを買ってもらえるんだけど、スマホでやるゲームに税金(ぜいきん)ってかかるの?
今はインターネットで買い物もできるし、本当に便利になりましたよね。
有料のアプリを買ったり、ゲーム内でお金を使ったりする場合には、買い物をするときと同じように税金(ぜいきん)がかかります。
手に取れるモノじゃなくても、税金(ぜいきん)がかかることに変わりはないんだね。
そうですね!インターネットやスマートフォンの普及(ふきゅう)で、税金(ぜいきん)のしくみも昔と変わってきています。
インターネットに関する税金(ぜいきん)って、ほかには何か変わるところはあるの?
「デジタル課税(かぜい)」という税金(ぜいきん)のしくみがあります。
どこかの国に拠点(きょてん)がなくても、インターネットを通じて世界中で活動している企業(きぎょう)に対し、税金(ぜいきん)をはらってもらうものです。
現在(げんざい)、新しい国際(こくさい)ルールをつくろうと、G20(世界の主要20か国の会議)での話し合いが進んでいるんですよ。
このページは、塩尻市総務部税務課が作成しました。
塩尻市租税教育推進協議会(事務局:塩尻市総務部税務課)による租税教育を兼ねています。