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国民健康保険税の税率改定について

ページID:0038599 更新日:2024年6月1日更新 印刷ページ表示

令和4年度から段階的に行っている国保税の税率改定の背景等についてご説明します。
国民健康保険税の具体的な計算方法等を知りたい場合は、国民健康保険税の算定をご覧ください。

令和4年度以降、国民健康保険税の税率を改定しています。

 国民健康保険(以下、国保)は、病気やケガをしたとき、経済的な負担が少しでも軽くなるように、国保加入者が保険税をあらかじめ出し合い、もしもの時には、医療費の一部を支払うことで、安心して医療サービスを受けられる相互扶助の制度です。
 平成29年度までは、市が単独で市内国保加入者の医療費(国保保険給付費)を賄っていましたが、平成30年度の国保制度改革により、長野県全体で県内国保加入者の医療費を賄うこととなりました。
 このページでは、国保財政の仕組みが大きく変更になった平成30年度の国保制度改革についてや国保税の税率改定が必要な背景をご説明しますので、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

平成30年度の国保税度改革

 平成30年度の国保制度改革以降、毎年、県内国保加入者の医療費を賄うために各市町村が県へ納めるべき「納付金」が算定されるようになりました。また、それと合わせて県から納付金に見合う「標準保険税(料)率(注1)」が提示されることになり、その標準保険税(料)率を参考に、市が保険税率を決定しています。
 さらに、平成30年度の国保制度改革に伴い、県において、「国民健康保険運営方針<外部リンク>(注2)」が策定され、県内の保険税(料)水準の統一を目指すことが示されました。

(注1)「標準保険税(料)率」:県へ納付金を納めるために必要となる税率として県が各市町村ごとの税率を示すもの。
(注2)「国民健康保険運営方針」:県と市町村が一体となって国民健康保険を運営するための指針。

<国保制度改革後のイメージ(県全体で国保医療費を賄う仕組み)>

国保制度改革後のイメージ


<国保制度改革後のイメージ(保険税率決定の仕組み)>
国保制度改革後のイメージ

国保を取り巻く環境

 塩尻市では、令和元年度以降、国保加入者の方の負担をなるべく増やさぬよう、国保税の税率を据え置いてきました。また、市としても国保財政を安定的に運営できるよう、特定健診の受診率向上などに向けた保健事業に取り組み、医療費の適正化に努めてまいりましたが、国保を取り巻く環境は、近年、大きく変化してきています。

減少する国保加入者

 国保加入者の状況を見ると、団塊の世代の後期高齢者への移行等により減少傾向が続いています。

<塩尻市国民健康保険加入者数の推移(年間平均数)>
国保加入者数

一人当たりの医療費の増加 

 塩尻市一人当たりの医療費の推移を見ると、医療の高度化や保険適用の拡充などにより増加傾向となっています。

<塩尻市一人当たり医療費の推移>
一人当たり医療費

 このように、国保加入者が減少する一方で、一人当たりの医療費が増加するなど、少ない国保加入者で増加する医療費を賄う状況が生じています。

税率改定の理由

財源不足により国保制度の運営に支障が出ることが想定されるため

 塩尻市の保険税率は、県から示される「標準保険税(料)率」とは異なる保険税率を設定しています。

<市の保険税率と標準保険税率>

市の保険税率と標準保険税率

基金残高の減少

 県から示される「標準保険税(料)率」に合わせて保険税を徴収すると、国保加入者の急激な税負担の上昇を招きかねません。現在は、国保加入者の税負担の上昇を抑えるために、基金(注4)を投入して、賦課・徴収していますが、基金投入に伴い、基金残高は減少してきています。

(注4)「基金」:年度間の財源の不均衡を調整するための積立金。財源に余裕のある年度に積み立てを行い、大幅な税収減などがある年度に取り崩しを行う。

<塩尻市国保財政調整基金 年度末残高(千円)>
基金残高

 このまま基金を投入し続けると、やがて財源不足が生じ、将来の国保制度維持・運営に支障が出ることが予想されています。
今後も「持続可能な国民健康保険」としていくため、急激な変化が生じないよう、段階的に税率等を改定していくことが必要です。

税率改定の流れ

 保険税率の改定は、国保会計の財政状況を踏まえ、今後の国保事業の状況を予測し、国保加入者にとって急激な変化とならないように慎重に行われます。
 医師や国保加入者などで構成される国保運営協議会にて様々な意見をいただき、その審議結果を基に、塩尻市議会に改定案を提案しています。
 塩尻市議会では、税率改定の必要性などについて再度審議され、議会の承認を受けたのち、税率を改定する流れとなります。

今後の税率改定について

 高齢化の進展や社会保険の適用拡大等により国保加入者数が年々減少していく中で、医療の高度化など医療費は増加することが見込まれ、国保を取り巻く環境は今後も厳しくなっていくことが想定されますので、今後も引き続き、国保加入者数の推移や標準保険税率及び県へ納めるべき納付金の金額等を踏まえ、国保財政の安定的な運営に向けて検討を進めていきます。
 なお、長野県の国民健康保険運営方針により、令和12年度には県内の保険税(料)率水準を統一する方向性が示されているので、今後は、市の保険税率を県が示す標準保険税(料)率へ近づけていく必要があります。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。