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どこでも市長室(精神障害者家族会“かたつむりの会”)

ページID:0062136 更新日:2026年3月25日更新 印刷ページ表示
                       開催日時 令和8年2月18日 14時30分~
                       開催場所 保健福祉センター 第2交流室
参加団体 精神障害者家族会”かたつむりの会”
一枚でわかる会議録

一枚でわかる会議録(R7精神障害者家族会“かたつむりの会”) [その他のファイル/312KB]

 

精神障がい者やその家族の悩みと要望について

(かたつむりの会)

私たちは、精神障がいの難しさや本人たちの苦しさを、親の立場から少しでも発信したいという思いを持っている。子どもたちは、自分の殻からなかなか出ることができない日々が続いている。親と子がかたつむりのようにゆっくり歩くということで、月に1回、定例会を行っている。

(市長)

定例会の中で、どこでも市長室という形でこの場を設けていただき感謝申し上げる。先ほど会の趣旨のお話をいただき、また皆さん方からさまざまなお話を伺う中で、私どもとしてできることを考えていきたい。

市の計画に基づいて進めていく事業に加え、時代の流れに対応するためには、計画になくても進めていかなければならない事業もたくさんある。ゆっくり進めていく中でも、必要なことはスピード感を持って対応していくことも重要であり、かつ福祉の施策はかたつむりのごとく着実に積み上げていくことも大事だと思っている。

今日は有意義な時間になるよう、私も皆さんの話をしっかりと聞いて、答えを見つけていきたい。

(参加者1)

20歳の頃に発症し、以降さまざまな病院へ通院している。仕事は5年ほど前からしていないが、それまでは企業等で清掃業務などに従事した。自閉症という病気の性質から、本人としてはやる気はあるものの、人との関わりがうまくできず、周囲と一緒に働くことが難しい。要望としては、家で一人で働ける内職のような仕事を斡旋していただけるとありがたい。

(参加者2)

20歳のときに病気がわかり、それから会に参加し14年お世話になっている。広報紙で見つけ、緊張しながら電話したがあたたかく受け入れてくださり、号泣したことを覚えている。ここでは愚痴が言えて、病気についての勉強もでき、もっと早く知っていれば子どもへの対応ももっとよくできていたのではないかと後悔した。会に来ると自分の心や気持ちが落ち着き、許してくれる場所ということで、ありがたい場所だなと思っている。

(参加者3)

子は中学2年の夏休みの前から食欲がなくなり、学校へも行けなくなった。振り返ると、小学校中学年頃から異変があったように思い、娘の異変に気づいてあげることができず非常に反省した。食思不振症(摂食障害)と診断された。

子どもは限界を超えて自分のなりたい姿になるのが最善の方法だと決めてしまい、ご飯を食べなければ痩せてスタイルが良くなり、周囲も自分に注目してくれるのではないかという考え方をしてしまっていた。ご飯を食べないというのが病気の症状だということを理解するのに数年かかった。兄妹間ではかわがままだと批判してしまい、症状が出始めた初期の家族の対応はとても重要だったと考えている。その後は受験どころではなくなってしまったが、通信制の高校で学ばせてもらった。17年ほど経ち、今は普通に食事を摂れるものの、社会不安が大きくなり、場面緘黙症と診断され家族以外の人と話すことが難しく、現在は作業所に通っているが、「はい」や「いいえ」と返すのがやっとな状況。

今は、当事者と家族を支援する「アウトリーチ支援」という制度があるということを知った。私たちのように大変な思いをしなくて済むように、仕組みを整えていただきたいと強く感じている。

(参加者4)

2004年に統合失調症を発症。医療機関を受診していたがそれだけではだめだと思っていたところに、市の「こころの個別相談会(かたつむりの会)」の案内があり、子どもの病気と同時に親の苦しみも何とかしたいという一心で参加した。そこでいろいろな情報を得られ、他にも各地で開かれていた勉強会や講演会にも参加し理解も深まった。月1回の集まりで元気をもらい、また次の例会まで頑張れると思えた。

先日の広報塩尻1月号で「障がいを理解して見守る」という特集記事が載っていて、とても心強く感じた。平成20年から令和7年までの17年間で、精神障害者福祉手帳の取得件数が3倍になっていることもわかり、なぜ精神障がいの方が他の障がいと比較し増えているのか考えていく必要があると思った。統合失調症は100人に1人の割合で発症すると言われているが、市内には精神科の病院や専門のクリニックがなく、紹介状を書いてもらうのにすごく苦労したことを覚えている。

統合失調症の症状もいろいろあるが、唯一薬が効かないのが孤立。家族が一番の理解者にならなくてはいけないと思い頑張っているももの、私たちも年をとってきている。この20年間ほどの間に、相談窓口や通所施設等、少しずつ増えてきているのは本当にありがたい。でも、そこまでたどり着けない人が少なからずいることも忘れてはいけないと思う。近年起きた引きこもり家庭での事件をみても、適切な医療、当事者や家族を孤立させない社会とのつながりがあったら、悲劇は起きなかったのではと思う。

かたつむりの会に相談に来られる方の実情はとても深刻で、孤立化している市民が少なからずいることを理解していただきたい。この病気は20歳前後に発症し、人生で一番楽しめる時代がなくなってしまう。同じ脳の病気である認知症の啓発は、多くの場所で子どもまで対象にして行われているが、ぜひ精神疾患という病気もあるということを取り入れてもらいたい。

(参加者5)

子どもは小さい頃から特徴の強い子で、友達の紹介などでいろいろなところへ連れて行き、さまざまな療法を試してみたが、本人に後になって聞いたらすごく嫌だったようだった。それまでは病院へ行っても落ち着かず、親へも怒鳴ったりしていたが、27、8歳になり統合失調症と診断を受けた際に、本人はすごく腑に落ちたようで、わかってもらったと思えたのかすごく落ち着いた。今は一人で暮らしているが、生きていくこと自体がどれだけ大変か、それもわからないで怒鳴って悪かったといったことが言えるくらいに落ち着いた。

この会に来て思ったのは、何でも心を打ち明けて自由に話せる場所ってなかなかないということ。この会が続いているのはその良さだと思う。一番大切なことは、本人やその家族を受け止める環境があるということ。私たちが本当に相談できたり、困ったときに話せたり、私たちや子どものこれまでのことや障がいについて理解してくれて、受け止めてくださる方がいることが、一番落ち着いて話ができて、将来について考えることができる。いつまでも親が子どもの面倒を見ているのではなく、子どもが自立できるような社会をつくっていけるよう、いろんな相談員さんがいるような制度を作っていただけるとありがたい。かたつむりの会という存在は、とてもいいものが育っているし、こういう集まれる空間や、担当の方がいてくださることはとてもありがたいと思っている。

(参加者6)

50代の息子は、学生時代は勉強も運動もまずまずでき心配の要らない子だったが、最初に東京で就職したときにいじめにあい、そこから幻聴、妄想が毎日出て、自分の悪口を言われていると思い込むようになってしまった。

本人は、自分の友達が結婚したり、子どもが生まれたり、仕事があったりするので焦るようだが、いざやってみると思うようにできず苦しんでいる。大きな声で叫んだりすることが夜中まで続き、私たち家族も疲弊している。

かたつむりの会は、皆さんがおっしゃっているように人との関わりや、当事者同士の仲間で集えるというところがありがたい。これからも憩える場所であってほしい。

(参加者7)

子どもは大学の頃から死にたいと言ったり、物を壊すといった言動があった。卒業して環境の変化もあったことから、暴れたり自分が思った通りの答えが出ないとイライラしていた。30年ほど経ち、最近は激しい言動は少なくなった。仕事がしたいと思っても長い時間は疲れてしまいできない。家でできるパソコンを使った仕事を探していて、そういった仕事を紹介していただけるとありがたい。

もう一つは、受診できる病院やクリニックが少ないこと。人と話す際も「おはよう」や「こんにちは」くらいしか話せず、受診しても相談できるかどうか今後が不安。親も高齢になり、親亡き後も安心して受診できるような多様な病院・クリニックがあるといい。

(参加者8)

子どもは学校を出て就職後も特に何もなかったが、突然妄想が出はじめて、盗聴されていると言い出した。今考えると、仕事のストレスが影響したのではないかと思う。それから病院でもらった薬を自分で大量に飲んでしまい、自殺未遂をしてしまった。入退院を繰り返していたときに、市で開催した講演会で講師をされた先生の話がとても腑に落ち、その先生のところへセカンドピニオンとして受診したところ、薬を飲ませすぎているとのことだった。

その後、障がい者総合相談支援センターボイスで相談し、グループホームを3か所ほど利用したが、現在は宿泊型自立訓練事業所で、他の人と生活する訓練をしている。週3日は就労支援事業所で体験もしている。

宿泊型や通所型といった自立訓練事業所が中信地区には1つしかなく、グループホームも女性専用のグループホームは特に少ないので、増やしていただきたい。また8050問題と言われているが、親亡き後はとても不安。子どもたちも年を重ねてきており、長い目をかけてそういった問題も解決していっていただきたい。精神障がいは目に見えない部分があり、私たちが亡くなった後もひとりも落ちこぼれないよう、誰もが安心して暮らせる社会をつくっていただけるようお願いしたい。

(参加者9)

30代の子どもは、幼少頃からみんなで行動することが苦手で、義務教育も適応できずつらい思いをしてきた。またいじめにも遭い中学では教室に行けなくなり、高校は通信制に通っていたが、17歳で統合失調症になり中退した。それ以降は自宅で過ごしているが、大きなストレスがかかると自傷行為に走り、何回も繰り返していて腕や足にも傷跡がある。一時は家中の刃物類を隠したりもした。今は何とか落ち着いてきてはいるが、働けず障害年金を受給している。

パニックになってしまうので電車やバスに乗れず、移動支援や通院介助の福祉サービスを利用しているが、市内の事業所ではなかなか空きがない状況。市外の事業所にお願いしていたがスタッフが辞めてしまい、次のところも思うような支援をしてもらえず辞め、その後市内で1件見つかったが、市外の病院に通院するのに時間制限があり、帰りに薬をもらって帰ることができず、結局そこも辞めた。今現在は市外の事業所で週に2回の訪問看護、月1回の通院介助を利用している。

かたつむりの会では障害年金や福祉サービス、教育や傾聴ボランティアなど、いろいろなことを教えていただいて本当に助かった。つらい話を聞いてもらって、気持ちがとても楽になり、会があって本当によかったと思っている。

市内に精神科医や、移動支援の事業所について相談窓口がもう少しあったらと思う。今は親がいなくなった後のことが一番気がかりで、何とか手を差し伸べていただき、一人でも多くの人が自立して生活していけるようにしていただけたらと思う。

(参加者10)

40代後半の子どもと2人暮らし。子どもは顔に障がいを持って生まれ、成長段階に合わせてこれまで9回の全身麻酔の手術を受けてきた。小学校の高学年から中学に入りものすごいいじめに遭ったが、それでも学校へ行かないといけないと思ったのか、高校、専門学校にも2年通い、それからケアワーカーになった。2年半勤めたが他の同僚などとの軋轢の中で体調が悪くなり、20歳を過ぎた頃から自宅にいるようになった。妄想のような症状が出てきて、知り合いの先生に紹介された医者を受診して以来、ずっとその先生のお世話になっている。

私も病気があることから、本人も将来への不安やこのままではいけないという思いがある様子。今は在宅で頑張ってもらっている状態で、子どもを縛っているのではないかと思い反省している。

皆さんのお話を聞いて、お願いしたいことは私も全く同じだと思った。後見人制度のことも気になっているが、それを誰にお願いしたらいいかとかいろいろ不安がある。

総括と今後の課題について

(市長)

皆さんにいろいろなお話をいただき、感謝申し上げる。

お話を伺う中で、まずこのかたつむりの会の存在が皆さんの心の支えになっていること、そしてこの会を通じていただく意見や要望をどのように支援やサポートにつなげていくかということが私どもの重要な仕事であるということを感じた。

もう一つは、「親亡き後」という言葉が皆さんから多く出ていた。お子さんも30代から50代となられている。宿泊型自立支援事業所などのお話もいただいた。今すぐ解決することは難しいが、どういう形で親亡き後の不安を緩和させられるか、考えていかなければと感じた。

また、皆さんがお子さんの異変に気づいたときに、近くに医療機関がなかったというお話もあった。私が把握している精神科医も、予約がなかなか取れず受診までにかなり待たなければならない状況にあると聞いている。医師会等の組織とも連携し共有していきたい。

働くことに関しても多くお話をいただいた。誰にも優しい就労支援を進めており、いろいろな形でつなげていきたいと思っている。内職やB型事業所のお話もあったが、皆さんの事情に合ったマッチングをどのようにしていくかというのは非常に重要だと思っている。市としての仕組みづくりを加速し、共生社会の実現に向けて全世代対応型の支援体制を進めていきたい。皆さんからお話いただいたとおり、いろいろな不安や悩みを抱えながらも孤立してしまっている方々をどのようにつなげていくか、取り組まなければならない。

皆さんのお話一つひとつ、しっかり解決策を考えていきたい。皆さんの声をお聞きしてわかることがあるので、定期的に参加させていただき、それらの解決につなげていきたい。

(かたつむりの会)

心強い言葉をいただいた。精神疾患は表に出づらいということと、医療や支援の手を差し伸べてくださっても相性が難しかったり、本人が難しさを抱えているというところが特徴だと思う。すみれの丘の見学に行かせてもらったが、利用者さんと支援者の方の関係はとても良いように見えた。支援者の方と良い関係を結ぶのが難しいという部分が精神障がいの特徴の一つだと感じている。加えて病院との関係もとても大事になるが、塩尻市内でのクリニックや病院が少ないという点。クリニック等が増えれば重症化前に対策や治療につなげられる可能性が大きくなる。それから、移動支援や訪問介護事業所が不足しているため、人材の育成や確保に力を注いでいただきたい。

今、オレンジカフェといった認知症の理解を深める運動が活発に行われているが、精神障がいも誰しもなり得るにもかかわらず、一般社会への理解が普及していないように感じる。精神障がいを抱えている人が隠れざるを得ないような、表に出づらい世の中なのかなと感じる。

(かたつむりの会)

そよ風の家のような精神障がいの方も一緒に仕事を学べる施設が他になく、当事者が安心して自分に合う施設を探す選択肢がない。いろいろな特徴の人が自分に合うところに行き、気持ちよく暮らせるよう、病院や福祉施設のバリエーションを増やしていただきたい。本人で動けず、運転免許もないという方は行く所がなくなってしまう。取りこぼしのないような施策をお願いしたい。

(市長)

今いただいたお話は、精神障がいをお持ちの皆さんと一緒になって取り組みを進めていかないといけないと思っている。分断社会という言葉があるが、分けてしまうということが悪い方へ進んでいってしまっているのではないかということは感じている。うまく融和できるような社会にしていきたい。

就労支援や医療機関の選択の幅がないというご意見もいただいた。事業所を含め、施設の少なさというのは実感をしている。さまざまな関係団体とも連携をしながら、今後拡充を進めていきたい。