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広報塩尻令和7年11月号テキスト版 10ページから11ページ

ページID:0057928 更新日:2025年10月31日更新 印刷ページ表示

広報塩尻2025年11月号10ページから11ページがご覧になれます。

大切な日々を守る成年後見制度 自分らしく暮らし続けるために「写真」

問い合わせ 介護保険課 介護相談係 電話0263-52-0280 内線2131
 判断能力が十分でない人を法的に保護し、本人の意思を尊重した支援を行う成年後見制度。成年後見制度や支援内容、相談事例などを、塩尻市成年後見支援センターの古畑直樹さんに聞きました。
塩尻市成年後見支援センター(塩尻市社会福祉協議会)古畑 直樹さん「写真」

成年後見人は、判断能力が十分でない人を守り、支援する

 認知症、知的障がい、精神障がいなどのため、判断能力が十分でない人は財産管理や契約行為などを自分で行うことが難しい場合があります。正しい判断ができずに不利益な契約を結んだり、悪徳商法の被害に遭ったりする恐れもあります。
 成年後見制度は、判断能力が十分でない人を守るために支援する成年後見人など(成年後見人、保佐人、補助人)を選任し、本人と一緒に、または本人に代わって財産管理などを行い、支援する制度です。本市では年間で約90人の利用があります(上グラフ参照)。
 ただし、成年後見人などは、本人や家族に代わり何でもできるわけではありません。例えば、「手術や治療など医療行為への同意」「毎日の買い物、食事の世話」「賃貸借契約の保証人」「遺言作成、婚姻・離婚の手続き」「入院や施設入所の身元引受人・保証人」などはできません。

■グラフ 成年後見制度の利用者数

出典:長野家庭裁判所

長野県

R3年 3,452人
R4年 3,467人
R5年 3,451人
R6年 3,479人

塩尻市

R3年 95人
R4年 94人
R5年 90人
R6年 94人

成年後見人などができることの例

財産管理

○印鑑、預金通帳の管理
○年金の受け取りや税金の納付
○不動産の管理や処分
○遺産相続の手続き など

身上監護

○介護施設への入所手続きや支払い
○医療・福祉サービスの手続き
○定期訪問での生活状況の確認
○家賃の支払いや契約更新 など

あらかじめ自分自身で選任する「任意後見制度」もある

 成年後見人などは、本人や配偶者、四親等内の親族などの申し立てにより、本人のためにどのような支援が必要なのか、本人の事情に応じて家庭裁判所が選任します。成年後見人などには親族のほか、弁護士や司法書士、社会福祉士などの専門職、法人後見人などから選任されます。成年後見人などは支援を受ける人の心身状態や意向を尊重し、「財産管理」や「身上監護」を行います。本人の判断能力や生活状況に応じて支援の内容は変わります。
 また、成年後見制度は、判断能力が十分でない人だけが利用する制度ではありません。判断能力があるうちに、信頼できる人を任意後見人として決めておく「任意後見制度」もあります。

判断能力の低下などで、生活に不安を感じたら相談へ

 本市では、成年後見制度に関する相談窓口を設けています(上図参照)。成年後見支援センターのほか、高齢者は担当圏域ごとの各地域包括支援センター、障がいがある人は福祉支援課で相談に応じています。
 まずは、皆さんに成年後見制度について知っていただくことが大切です。制度を知ることで、一人ひとりの尊厳が守られ、安心して自分らしい暮らしが続けられるような支援につながります。
 成年後見制度について分からないことや、判断能力が低下したことにより生活に不安を感じることがあれば、お気軽に上記の相談窓口にご相談ください。

相談窓口と制度の利用事例

相談窓口

成年後見制度に関する相談

塩尻市成年後見支援センター
■電話番号 電話0263-52-2795
■場所 市保健福祉センター2階 塩尻市社会福祉協議会内

高齢者に関する相談

○中央地域包括支援センター(大門・塩尻東・北小野地区)
■電話番号 電話0263-52-0280 内線2131
■場所 市保健福祉センター1階
○西部地域包括支援センター(宗賀・洗馬・楢川地区)
■電話番号 電話0263-88-9005
■場所 デイサービスセンターすがのの郷内
○北部地域包括支援センター(片丘・広丘・高出・吉田地区)
■電話番号 電話0263-88-3314
■場所 地域密着型特別養護老人ホームこまくさ野村渋池内

障がい者に関する相談

福祉支援課 障がい福祉係
■電話番号 電話0263-52-0280 内線2115
■場所 市保健福祉センター1階

制度の利用事例

Case1「イラスト」

認知症のある親が、キャッシュカードの暗証番号を忘れることや通帳の紛失・再発行が増えた。お金の管理ができず困っている。

制度利用後「イラスト」
成年後見人などがキャッシュカードや通帳の管理を行い、収支を確認してお金の管理を支援してくれるので、安心して暮らせる。

Case2「イラスト」

一人暮らしの親が、訪問販売で不要な高額商品を買ったり、不要なリフォームを契約してしまったりして、今後の生活が心配だ。

制度利用後「イラスト」
成年後見人などが選任されたことで、契約を一人で結んでしまうことがなくなり、今後の生活への心配がなくなった。

Case3「イラスト」

近所に住む一人暮らしの高齢者の認知症が進んでいて、自宅での生活が心配。親族がいないため頼れる人がいない。

制度利用後「イラスト」
成年後見人などが、本人の生活に必要な介護サービスの契約や施設入所手続きと支払いを行い、一人暮らしでも安心できる。

Case4「イラスト」

自分たち夫婦が高齢になり、知的障がいのある子の将来が不安になってきた。

制度利用後「イラスト」
あらかじめ信頼できる人と任意後見契約を結び、いざという時のために備えて準備でき、安心できた。