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広報塩尻令和7年9月号テキスト版 8ページから9ページ
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広島平和教育研修の報告 後世に伝える平和の尊さ
問い合わせ 総務人事課 行政係 電話0263-52-0280 内線1312
8月5日火曜日・6日水曜日に、市内中学校の生徒による広島平和教育研修を行いました。研修の様子と参加した生徒の平和への思いをお伝えします。
中学生が体感する広島の歴史
本市では、平和で明るく住みやすい郷土の発展を願って、昭和60年に「平和都市推進の宣言」をしました。また、平成6年度からは広島平和教育研修を行っています。
この研修は、市内の中学校の生徒が戦争の悲惨さや平和の尊さについて現地で学ぶとともに、広島市で開催される平和記念式典に参加するものです。平和のために自分にはどんなことができるか、そして戦争や核兵器の悲惨さをどのように後世に伝えていくかなどに思いを巡らせます。
平和への思いを伝える「平和祈念のつどい」
戦後80年が経過し、戦争を知らない世代が大多数を占めるようになりました。広島市を訪れ、原爆被爆者からの講話や資料館の見学などを通じて、平和の尊さ、戦争や核兵器の悲惨さを感じた中学生。8月11日(月曜日・祝日)に市保健福祉センターで行われた「平和祈念のつどい」では、それぞれが感じた平和への思いを発表しました。
また、長崎に投下された原爆により被爆された橋本富太郎さんを講師に迎え、戦時中の様子や平和の大切さ、戦争のひどさを伝えていただき、平和について考える一日となりました。
主な研修日程
■8月5日火曜日
○中・高校生ピースクラブの皆さんによる原爆被害の説明と原爆被爆者による被爆体験の講話
○原爆の子の像へ折り鶴の奉納
○広島平和記念資料館の見学
■8月6日水曜日
○平和記念式典に参加
○平和記念公園と原爆ドームの見学
「写真1」ユース・ピース・ボランティアのメンバーから、原爆の仕組みや爆発することでどのような被害が発生するのかなどの説明を受けました。
「写真2」「写真3」全国から小・中学生や高校生が集まり、「あなたの地元では、第二次世界大戦中にどのような被害を受けましたか」などをテーマにグループディスカッションをしました。
「写真4」平和記念公園内を散策し、原爆ドームを見学しました。
「写真5」原爆で亡くなった子どもたちの霊を慰め、平和を呼び掛けるために建立された「原爆の子の像」に折り鶴をささげました。
「写真6」「写真7」広島平和記念資料館を見学。資料の一つ一つから、原爆のすさまじさ、恐ろしさを感じました。
「写真8」「写真9」「写真10」「平和祈念のつどい」では、長崎平和推進協会の継承部会に所属している橋本富太郎さんによる講演と、中学生による研修報告を行いました。
研修に参加した中学生が語る平和への思い「イラスト」
広島平和教育研修に参加した12人の中学生の皆さんが、研修を通して感じた思いを紹介します。
丘中学校
蜜澤 有紗(ありさ)さん「写真」
人の嫌なところを見るのではなく、人の良いところに目を向けることや、感情のままに行動する前に、自分で制御することが大切だと理解できました。あいさつや思いやりなど小さいことを少しずつ積み上げることで、平和の実現につながると信じています。
齊藤 劉斗(りゅうと)さん「写真」
自分だけ良ければいいという考えは良くない結果につながり、相手を思いやる心や行動は良い結果につながると考えました。自分の学んだことを家族や友達に話して、広島での出来事を忘れず日々の行動から相手のことを考える人が増えたらいいなと思います。
塩尻中学校
川口 諒恭(りょうすけ)さん「写真」
平和記念式典では、犠牲者への哀悼の意が込められ、黙とうの瞬間には深い静けさとともに、戦争の悲劇を忘れないことの大切さを学びました。この式典を通じて、平和の尊さを実感し、未来のために平和を守り続ける責任を感じました。
本田 大樹(だいき)さん「写真」
原爆が投下された当時の広島の状況を学び、被爆者のお話から、戦争の悲惨さや、戦争をなくしたいという強い思いが伝わってきました。二度と同じ過ちを繰り返さないように、被爆者や遺族の思いを受け継ぎ、戦争の悲惨さや恐ろしさを伝えていきたいです。
塩尻西部中学校
青柳 結為(ゆい)さん「写真」
戦争がいかに残酷で、平和がどれだけ大切か知ることができました。広島で起こった悲惨な出来事を人々に伝えることや、力ではなく話し合いを大切にすること、お互いを知り理解し合うことを大切にし、何か一つでも平和のための行動をしていきたいです。
市瀬 瑛太(えいた)さん「写真」
この二日間を通して僕が平和のためにできると思ったことは、学んだ原爆の悲惨さを次世代に伝えていくこと。そして、もし相手と違う考えだったとしても、それを受け入れ話し合うことです。そうすることで、平和に近づくことができると思います。
広陵中学校
高野 耀司(ようじ)さん「写真」
「自分の考えは正しい」「相手のことなどどうでもいい」という自己中心的な考え方が大きくなり、戦争を起こしてしまう。広島で起きた出来事が世界各地でもう二度と起きないよう、平和の尊さ、互いに尊重し合うことを後世に語り継いでいきたいと思います。
佐倉 夢(ゆめ)さん「写真」
私はもっと多くの人に平和の大切さを伝えたいと思いました。まずは学校や家庭で話し合い、平和について考える時間を持つこと。自分自身が日々の生活で相手を思いやる行動を積み重ねることが、未来の平和につながると信じています。
楢川小中学校
石本 真桜(まお)さん「写真」
平和を切に願う広島の心に触れ、互いに手を取り合って助け合うことの大切さと、武器を取らないことを伝えた先人たちの姿を知ることができました。身近な人に今回見聞きしたことを伝え、武器を持たない平和な未来の実現につなげていきたいと思いました。
宮原 琴美(ことみ)さん「写真」
思いやりの心を大切にし、個性や意見を真っ向から否定するのではなく、受け入れ、尊重すること。仲間を思いやり行動することが大切だと改めて感じました。この研修で学んだことを行動に移しながら、身近なところから私なりの平和を広げていきたいです。
両小野中学校
吉江 悠香(ゆうか)さん「写真」
被爆者の体験談を聞くことで、戦争がいかに多くの人々の人生を奪い、深い苦しみをもたらしたのか知り、深く心を打たれました。戦争の記憶を風化させることなく、平和な社会を守っていくために、自分にできることを考え、行動していきたいと思います。
河西 咲世子(さよこ)さん「写真」
研修を通して、平和の大切さを強く感じました。原爆や戦争の悲惨さを知ることで、争いのない世界を作るために自分たちにできることを考えるきっかけになりました。これからも平和について学び続け、周りの人にも伝えていきたいと思います。