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広報塩尻令和7年5月号テキスト版 2ページから5ページ

ページID:0052842 更新日:2025年4月30日更新 印刷ページ表示

広報塩尻2025年5月号テキスト版2ページから5ページがご覧になれます。

特集 地域福祉シリーズ 安心と笑顔をつなぐ民生児童委員 民生児童委員の活動 「イラスト」

問い合わせ 地域共生推進課地域福祉係 直通0263-52-7315
 住み慣れた地域で安心して生活できるよう、高齢者などに寄り添って困り事を把握し、必要な窓口へのつなぎ役をする民生児童委員。今回は、地域と連携した特色ある活動を行う高出二区の民生児童委員や地域の取り組みをお伝えします。

民生児童委員の活動は「見守り」「相談役」「つなぎ役」の三つ

 民生委員・児童委員(民生児童委員)は、厚生労働大臣から委嘱された非常勤特別職の地方公務員です。3年を1期とし、現在、本市では146人の民生児童委員が活動しています。
 民生児童委員の主な活動は三つです。一つ目は、高齢者や障がいのある人、子育て家庭などの「見守り」。二つ目は、地域の人の困り事の「相談役」。そして三つ目は、行政や関係機関への「つなぎ役」としての役割があり、担当する地域で活動しています。民生児童委員には守秘義務が課せられますので、相談内容や個人の秘密が他に漏れることはなく、安心してご相談できます。
 また、本市には主任児童委員が14人配置されており、児童に関する相談や支援を専門的に担当し、民生児童委員と連携しながら活動を行っています。
 民生児童委員には、地域の困り事をすべて対応してくれるというイメージがありますが、雪かきや買い物支援などは民生児童委員の活動ではありません。
 次のページからは、地域と連携して活動する高出二区の民生児童委員の活動や、連携する地域の人の思いを紹介していきます。

民生児童委員の活動○×「イラスト」

見守り ○ 地域の高齢者などを気にかけ、必要に応じて訪問などをします。
相談役 ○ 見守り活動の中で、生活での困り事などを聞きます。
つなぎ役 ○ 相談を受けた困り事などを解決するため、行政などにつなぎます。
日用品などの買い物 × 買い物など日常生活の支援は、民生児童委員の活動ではありません。
雪かき × 家の周りや屋根の雪かきは、民生児童委員の活動ではありません。

Interview 民生児童委員×高校生

民生児童委員 高出地区地区会長 樋口 万理子さん「写真」
東京都市大学塩尻高校3年生 砂田 洸志さん 林 彩音さん「写真」
 民生児童委員の活動に力を入れ、やりがいを感じている樋口万理子さん。活動の一つである「見守り活動」を体験した東京都市大学塩尻高校の生徒が、樋口さんにインタビュー。活動への思いなどを聞きました。

自分の得意な「人と話すこと」が、今の活動に生きている

砂田さん 樋口さんが民生児童委員になるまでの略歴を教えてください。
樋口さん 大学卒業後、松本市にある会計事務所に就職し、3年勤めました。その後、コンクリート会社の営業事務に転職。朝から晩まで毎日、一人で電話を受けていました。人と話すことは自分に向いていると気付きました。そのことが民生児童委員の活動に生きていますね。
 高出二区の役員を担っている中で、民生児童委員と協力して活動する福祉協力員になりました。福祉協力員として活動してすぐに魅力のある楽しい活動だと思い、9年間活動しました。
林さん その後、民生児童委員になったきっかけを教えてください。
樋口さん 福祉協力員の活動をしている時に、前任の民生児童委員から打診されました。家族から意見を聞き、賛否どちらの意見もありましたが、私の性格を理解して最終的に背中を押してくれたことで、民生児童委員になることに決めました。気付いたら民生児童委員として12年目になっており、福祉協力員時代から合わせると21年。地域の人の温かさを感じています。

一人で抱え込まないことと、地域でつながることが大切

砂田さん 活動する時はどんなことを心掛けていますか。
樋口さん 地域の人とつながることを心掛けています。接する人の話をしっかり聞いてから、話をするようにしています。訪問などで聞いた話で橋渡しが必要になりそうなものは、地区の他の役員らと連携していくことが大切。問題などを一人で抱え込むことがないよう、日ごろからの関係づくりを意識しています。
 また、見守り活動の時は明るい服装にしたり、日常の楽しい話や明るい話題を話したりすることで、高齢の方に少しでも明るい気持ちになっていただけるようにしています。

関わった人からの「ありがとう」が民生児童委員のやりがい

林さん 樋口さんが思う民生児童委員のやりがいは何ですか。
樋口さん 関わった人から「ありがとう」と言っていただけることです。頼ってもらえていると実感しますね。
 他にも、地域の人と接することはとても魅力的で、いろいろな人とさまざまな話をすると、自分が知らなかったことを知ることができます。多くの人と仲良くなれることを楽しみながら活動しています。
砂田さん 今回は見守り活動を体験させていただきましたが、他にも地域のためにしている活動はありますか。
樋口さん 高出二区では住民の困り事を解決することを目的とした「支え合い委員会」があります。災害時はもちろん、普段からささいな困り事を聞き、地区が一つになり助け合えるよう活動しています。この活動は今後も続けていきたいです。
「写真」高校生が、樋口さんの見守り活動を体験。普段からの会話で信頼関係がつくられ、何気ない話から困り事を知るきっかけに。

Interview 民生児童委員×地域

 民生児童委員は、地域のさまざまな人と協力し合いながら活動していきます。民生児童委員と共に地域を支える一員である、地域で関わる人や区長の地域活動への思いを聞きました。

民生児童委員は地域のつなぎ役

高出二区 大和 孝光さん「写真」
 民生児童委員の樋口さんは明るい性格で親しみやすく、地域の人からも信頼されており、地域の交流を深めるためには樋口さんがいてくれてよかったです。高出二区では年に4回「おたっしゃクラブ」というイベントを開催しています。参加者を集める時には、民生児童委員の訪問活動の時に声掛けをしてもらっています。訪問先の皆さんの事情を把握していることから、地域の行事などで樋口さんが声を掛けた場合は多くの人が参加し、楽しんでくれています。
 ここ数年はコロナ禍でイベントが減りましたが、これからも地域内の交流を深めたり良き伝統をつなげていったりするためにも、イベントなどを復活したり増やしたりしたいですね。実情把握も大切ですが、樋口さんの訪問を待っている人も多く、地域のつなぎ役を担ってくれています。

地域と民生児童委員の連携に力を入れていきたい

 私は区長を経験したことがあります。地域の行事などを行うだけで一年が終わってしまっていますが、緊急時の助け合いのためにも、日ごろから地域のつながりを意識しないといけないと考えています。区政は地域の大きな部分を担い、民生児童委員は一人ひとりの実情を把握しているので、区政と民生児童委員などが連携して、これからの地域の活動に取り組んでいきたいですね。

多くの人の関わりで地域を支え合う

高出二区 区長 小野 功さん「写真」
 区政や各団体などが単独でそれぞれ事業などを行うのではなく、常に連携していくことで、継続した事業が行えると思います。多くの人が参加すると、それぞれの役割の負担が減り、参加もしやすくなります。そのためには、どうやったら参加してもらえるのかを考えていく必要があります。
 民生児童委員の活動も、委員一人での活動にはせず、地域で連携することで負担なく活動できると思います。高出二区では、福祉協力員が企画、運営する活動に民生児童委員が見守りを兼ねて参加しています。
 私は公民館活動などを通して、人とのつながりの大切さを感じ、人とのつながりは私の一つの財産になっています。多くの人と知り合うことができたので、携わった活動には今でも参加し、人とのつながりを大切にしています。

「お互いさま」の気持ちで支え合っていく

 地域の支え合いは一人ではできません。地域の皆さんに協力してもらい、力をお借りしたいと思っています。「お互いさま」の気持ちを持って支え合っていくことが大切です。地域の活動には、楽しいと思えることが多くあると思います。まずは、一つでも楽しい活動を見つけ、地域の人同士がつながっていけると良いと思います。

できることから始めてみませんか?

 「あいさつする」「気にかける」「関心を持つ」など日常のちょっとした気付きが、地域の支え合いにつながります。

地域の支え合いの輪

高校生など 通学中に異変を見つけたら報告します「写真」
近所で会ったらあいさつします「写真」
民生児童委員 気がかりなことをお気軽にご連絡ください「写真」
高齢者など(住民) 地域のつながりに安心しています「写真」
地域の人 回覧板を渡す時でも見守りができます「写真」
区長 行事を通してつながりの場をつくります「写真」

民生児童委員の改選があります「あなたも一緒に活動してみませんか」

 12月に民生児童委員の全国一斉改選が行われます。特別な資格や経験は必要ありません。普段の生活の中でのちょっとした気付きや見守りが、住民の暮らしを支えることにつながります。本市では「誰にでもできる活動」を目指し、民生児童委員の負担軽減と支援体制の充実に努めていきます。民生児童委員の活動にご興味のある人は、ぜひ地域共生推進課(直通電話0263-52-7315)へご連絡ください。
ショート動画で見守り活動を紹介
 高校生が体験した民生児童委員の活動をショート動画で見ることができます。「写真」
「QRコード」▲市公式YouTube

民生児童委員の活動を体験した高校生の感想

地域に興味を持つきっかけに

東京都市大学塩尻高校 砂田 洸志さん「写真」
 私は普段、地域との関わりが少ないと思っています。今回、民生児童委員の活動の体験を通して、地域のことに興味を持つきっかけになりました。
 まずは、自分の家族や学校の友人らに今回の体験のことを伝えて、地域の活動を広めていければと思っています。

学校のみんなに広めたい

東京都市大学塩尻高校 林 彩音さん「写真」
 地域の活動に初めて参加しました。私も樋口さんのように、地域の活動に積極的に参加していきたいと思いました。
 私は学校で広報委員長をしているので、学校のみんなに今回の体験を広めていきたいと思っています。学校としての情報発信もしていきたいです。