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広報塩尻令和5年8月号テキスト版 8ページから9ページ

ページID:0033879 更新日:2023年7月31日更新 印刷ページ表示

広報塩尻2023年8月号テキスト版8ページから9ページがご覧になれます。

自分の歯を守り抜く 全身の健康はお口から

問い合わせ 健康づくり課保健予防係 直通電話0263-52-0858
 皆さんは、歯周病が大切な歯を失う大きな原因であることを知っていますか。今回は、歯周病が全身に及ぼす影響と対策、子どものうちから歯を守るために大切なことについてご紹介します。

知っていますか?歯周病と全身疾患の関わり

 歯周病は歯周病菌が増えることによって起こる病気です。歯磨きが不十分だと、歯の表面にネバネバしたプラーク(歯垢)がつくられます。このプラークは細菌の固まりで、炎症を起こして、歯を支える歯周組織を破壊していきます。歯周病は、初期段階では自覚症状がほとんどなく、気付かないうちに進行し、口の中だけでなく全身にさまざまな影響を及ぼすことが分かっています。(下記「全身の病気に影響する歯周病」参照)

毎日の歯磨きと定期的な検診の受診が大切

 令和4年に、日本歯科医師会が「歯科医療に関する生活者意識調査」を行いました。その結果、健康維持のために歯や口の健康が欠かせないと分かっていても、歯を守るための具体的な知識や理解が乏しいことが明らかになりました。(グラフ参照)
 健康な口腔内を保つためには、むし歯や歯周病対策を行う必要があります。毎日の丁寧な歯磨き(プラークコントロール)をすることが基本ですが、歯周病はむし歯と違い痛みが出ないため、症状に気付かないことが多いです。そのため、歯科検診や歯のメンテナンスを行うことが効果的です。症状がなく生活に支障がない状態でも、定期的な歯科受診とプロによる歯のクリーニングが口や全身の健康につながります。

健康な口は子どものうちから

 乳幼児期から歯磨きの習慣を身に付けておくと、大人になっても習慣化され、むし歯・歯周病予防につながります。
 年齢を重ねても自分の歯で食べられるように多くの歯を残すことは、子どもの頃の習慣に大きく影響されます。健康な歯や体を維持するためには、口腔内を清潔に保つことが大切です。

全身の健康と歯や口の健康に関する事柄認知(複数回答可)「表」

〇調査対象 健康を維持する上で、歯や口の健康が欠かせないと思っている人
糖尿病になると歯周病になりやすく、歯周病になると糖尿病になりやすいこと 21.0%
疫学調査によると歯の本数が多い人ほど認知症になるリスクが少ないこと 25.9%
よく噛み、脳血流量を増やすことで、認知症の予防につながること 28.3%
歯周病を放置すると、細菌の温床となり、ウイルス感染がしやすくなる可能性があること 33.0%
口の中の細菌は、循環器、呼吸器、消化器などに慢性炎症を起こす危険性があること 34.3%
20本以上自分の歯を保っていればおいしく食べ続けられ、健康長寿につながること 45.8%

全身の病気に影響する歯周病「イラスト」

(1)脳梗塞
歯周病の人は、そうでない人の約2.8倍脳梗塞になりやすいという報告があります。
(2)認知症
歯周病が引き起こす動脈硬化は、脳血管性認知症の原因になる可能性があるとされています。
(3)誤嚥性肺炎
歯周病菌などのお口の中の細菌が唾液や食べ物と一緒に誤って気管に入ると、肺炎発症のリスクが高くなります。
(4)心臓病
歯周病が引き起こす動脈硬化により、心臓に血液を送る血管が狭くなったり、詰まったりします。
(5)低体重児出産・早産
歯周病によって産生された炎症性物質が血液中に入ると、低体重児出産が起こりやすくなります。
(6)肥満
歯周病の人は、そうでない人の1.6倍メタボリックシンドロームの発症が高まることが報告されています。
骨粗しょう症
歯周病によって産生される炎症性物質が全身の骨の代謝に悪影響を及ぼすといわれています。
関節リウマチ
多くの研究により、歯周病の人は関節リウマチのリスクが高いことが分かっています。
糖尿病
歯周病の進行により産生する炎症性物質が血液中に入るとインスリンの働きを低下させるため、血糖値が下がりにくくなります。

子どもの歯磨きQ&A

 小さな頃から歯を守ることが大切です。仕上げ磨きをする時のポイントについて、市歯科衛生士に聞きました。

Q 子どもの歯を守るにはどうしたら良いですか? 山田 美紀さん 喜壱ちゃん(堀ノ内)「写真」

 子どもの歯を磨く時、泣いたり嫌がったりして上手く磨けません。仕上げ磨きの必要性やポイントを教えてください。

A 小さなお子さんの場合は、寝かせ磨きがおすすめです! 健康づくり課 歯科衛生士 中島 公子「写真」

 生えたばかりの乳歯は、エナメル質が弱くむし歯になりやすいため丁寧なケアが必要です。また、生え変わりの時期は、隙間や段差があり磨き残しが起こりやすいです。就寝中は、口腔内細菌が増加し、むし歯のリスクが高まります。寝る前にはお口の中がよく見える「寝かせ磨き」で必ず仕上げ磨きをしましょう。

子どもの歯を守るために

歯磨き粉を選ぶポイント「イラスト」

 フッ化物(フッ素)入りのものがおすすめです。フッ素配合の歯みがき粉で丁寧に歯磨きを行い、むし歯・歯周病予防を心掛けましょう。
■フッ素入り歯みがき粉の三つの効果
 〇歯を修復する「再石灰化」を促進し、初期むし歯を修復する働きがある
 〇歯質を強化し、むし歯菌が生み出す酸に負けない歯を作る
 〇むし歯菌の働きを弱める(抑える)
■フッ素を残すための工夫
 〇すすぎは少ない水(5から10ミリリットル程度)で1回
 〇歯磨き後、1から2時間は飲食を控えると効果的
 〇むし歯菌の増殖を防ぐため、寝る前の使用がおすすめ

歯ブラシを選ぶポイント「イラスト」

 お子さんが自分磨きする用と仕上げ磨き用で歯ブラシを分けて使用しましょう。
■おすすめの仕上げ磨き用歯ブラシ
 〇ヘッドは、お子さんのお口に合う小さめサイズ
 〇毛の硬さは、歯ぐきを傷つけない「やわらかめ」または、「ふつう」タイプで平切りカット
 ※歯肉炎がある場合は、やわらかめがおすすめです。
 〇お口の奥まで届きやすい細長いハンドル

仕上げ磨きのポイントを動画で紹介

 市公式YouTubeで乳幼児の仕上げ磨きの動画を配信しています。ぜひご覧ください。
▶右のコードからご覧ください。「QRコード」

歯科健診情報

さわやか歯科健診「イラスト」

 お口の中を清潔にすることは、ウイルス感染症の罹患リスクを下げることにつながります。対象者には受診券を送付しましたので、ぜひ受診してください。
■対象 令和5年度中(4月2日から6年4月1日)に40・50・60・65・70歳になる人
■期間 6年3月31日日曜日まで
■場所 市指定歯科医療機関
■内容 口腔内診査、ブラッシング指導、歯科保健指導
■料金 500円
■持ち物 受診券(ハガキ)、健康保険証
■申し込み方法 事前に市指定歯科医療機関に、電話でお申し込みください。

妊婦歯科健診「イラスト」 

 お母さんの「歯の健康」のためだけではなく、生まれてくる赤ちゃんのためにも、安定期に入り体調の良い時に受診しましょう。
■対象 市内在住の妊婦
※母子健康手帳と一緒に受診券を交付しています。
■期間 6年3月31日日曜日まで
■場所 市指定歯科医療機関
■内容 口腔内診査、ブラッシング指導、歯科保健指導
■料金 無料
■持ち物 受診券、健康保険証、母子健康手帳
■申し込み方法 事前に市指定歯科医療機関に、電話でお申し込みください。