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広報塩尻令和5年8月号テキスト版 2ページから5ページ
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特集 身近に迫る地球温暖化 ここはどこ?「写真」
問い合わせ 生活環境課環境係 電話0263-52-0280 内線1117
地球温暖化は、私たちの身近なところにも影響を及ぼしています。
本市では、排出される温室効果ガスを削減するため、「塩尻市地球温暖化対策実行計画」を改定しました。持続可能な循環型のまちづくりのため、今必要なこととは。
30年前には存在した光景
上の写真、どこの場所か分かりますか。これは30年前のみどり湖です。この頃、冬のみどり湖にはスケートを楽しめるほど厚い湖にはスケートを楽しめるほど厚い氷が張っていました。最近では、厚い氷が張ることはなく、このような光景は見られなくなってしまいました。みどり湖の氷以外にも、桜の開花時期が早くなったり、紅葉時期が遅くなったりと、地球温暖化を実感することがあるのではないでしょうか。
進んでいる地球温暖化
気象庁の観測データによると、日本全体および長野県と同様に、本市の年間平均気温も上昇傾向となっています。過去10カ年(平成24年から令和3年)の平均気温12.7度でした。平均的にみても観測開始時よりも2度以上、上昇しています。今以上の温暖化対策を行わなかった場合、約100年後の年間平均気温は、2から3度程度上昇することが予測されています。
農業にも表れた危険なサイン
地球温暖化の影響は食料生産へも現れています。リンゴは秋に色づきますが、その時期の気温が高いと色づきが悪くなったり遅くなったりします。ブドウは、日焼け果の発生や、着色不良などの影響が出てきています。稲作では、米粒の内部が白く濁ったり、亀裂が入ったりしていると報告されています。高温などによるこられの影響は、収量・品質の低下をもたらします。
私たちの生活を脅かす地球温暖化を防ぐため、次のページから一人ひとりが取り組める再生・省エネルギー活動をご紹介します。
■松本市の年間平均気温の変化「グラフ」参照:気象庁
1900年から2022年
約120年で2度以上上昇
「写真」出典:農研機構果樹茶業研究部門
色づきの時期に高温が続くと、着色不良が起きてしまいます。
お得にエコ活動のススメ
エネルギーを再生する #太陽光パネルのこと
環境係長に聞いてみた
生活環境課環境係 中嶌 剛司「写真」
Q 地球温暖化の原因は何?
A 私たちは、日々エアコンや照明をつけるなど、電気を使用しながら生活しています。電気は、石炭などの化石燃料から作られているため、対策をしないと地球温暖化を加速させる原因となってしまいます。常にエネルギーを利用していると認識することが大切です。
Q 私たちが取り組めることはあるの?
A エネルギー対策として取り組める中で効果が高いものの一つに、「クリーンなエネルギーをつくる」ことがあります。家庭で最も導入しやすいのは、家の屋根などへの「太陽光パネルの設置」です。自然エネルギーを利用して発電された電気は、発電時に二酸化炭素を出さないため、地球環境に優しいです。
Q 太陽光パネルの設置費は高い?
A 県によると、設置費用がこの10年で3から5割安くなり、今は電力会社から「買う電気」よりも「つくる電気」の方が安くなっているそうです。近年、電気の価格が高騰していることもあり、ぜひ設置を検討してもらいたいです。
Q 実際に設置して良いことはある?
A 私の家にも太陽光パネルを設置しています。子どもたちも含めて家族全員で発電量を把握したり、電気使用量が少なくなる工夫をしたりするようになりました。地球温暖化対策に取り組む最大の理由は、子どもたちの未来を守ることだと思いますが、子どもたち自身が環境について考えるきっかけになりました。
Q 太陽光パネル設置費の補助はある?
A 本市では、既存住宅に設置をする人を対象に、設置費用の補助をしています。また、国や県が実施する補助金もあります。これらを活用して、多くの皆さんに環境負荷の少ない、エコな生活を実現していただきたいですね。
環境対策に関する補助金
エコでお得な電気を使用しませんか
太陽光パネル「QRコード」 【塩尻市】既存住宅用太陽光パネル設備設置費の補助
●対象設備 既存住宅(築1年以上)の屋根などに設置する太陽光パネル
●補助金額 1キロワットあたり 2万5,000円(補助限度額10万円)
※交付対象者や申請方法などの詳細は、市ホームページ(URL https://www.city.shiojiri.lg.jp/soshiki/12/30179.html)をご覧ください。
住宅エネルギー「QRコード」 【長野県】既存住宅エネルギー自立化補助金
●対象者 既存住宅に太陽光発電設備や、蓄電池などを新規設置する人
※補助額や申請方法などの詳細は、県ホームページ(URL https://www.pref.nagano.lg.jp/zerocarbon/jiritsu.html)をご覧ください。
新築リフォーム 給湯器「QRコード」 【国】住宅省エネ2023キャンペーン
●補助事業内容 ○こどもエコすまい支援事業(新築住宅) ○先進的窓リノベ事業(住宅リフォーム) ○給湯省エネ事業(給湯器)
※補助額や申請方法などの詳細は、キャンペーン専用サイト(URL https://jutakushoene2023.mlit.go.jp/)をご覧ください。
省エネ家電「QRコード」 【長野県】信州省エネ家電購入応援キャンペーン
対象製品を購入した長野県民(個人)に対し、キャッシュレスポイントを交付します。
●対象製品 一定以上の省エネ性能を有するエアコン・電気冷蔵庫など
●申込締め切り日 8月31日木曜日
※ポイント額や利用方法などの詳細は、キャンペーン専用サイト(URL https://shinshushoene.jp/)をご覧ください。
家庭で省エネ
エコ展参加者に家庭での取り組みについて聞きました
毎日継続。無理なく楽しく 環境に優しい生活を
柳澤 和也さん・恵さん・諒平さん・葉奈さん(堅石)「写真」
家庭では、環境に優しい小さな行動を無理なく楽しく、毎日継続できるように工夫しています。例えば、買い物のときは必ず家族一人ひとりがマイエコバッグます。洗剤やシャンプーは詰め替え用を選んでごみが少なくなるように考えています。お家の中でもいくつか省エネルギー対策をしており、特に電気やテレビについては、家族一丸となって取り組んでいます。使わない電気やテレビは消したり、暖房や冷房を使っている時はドアを閉めたりするなど、日々の積み重ねで子どもたちも率先して行動してくれるようになりました。その他にも、エアコンと換気扇はフィルターなどにほこりが付いてしまうと、風が出にくくなり余計に電力を使ってしまうため、季節が変わる前に掃除をして効率良く使用できるようにしています。よく使用するリビングや洗面所の電気は、自分たちでLEDライトに付け替えて、省エネに取り組んでいます。最近、冷蔵庫や洗濯機が10年経って壊れてしまいました。新しく購入した家電は、省エネ家電を選ぶように心掛けました。
現在、物価高騰やテレワークの影響で、家庭の電気代が全体的に上がっています。夏はエアコンの設定温度を上げるなど、さらに工夫をするようにしています。今後も、親だけで取り組むのではなく、子どもにも伝えながら、家族の中でお互いに気にし合ったり話し合ったりして、意識を高めていきたいと思います。
お家で・個人でできる省エネ10カ条「写真」
(1)人がいない部屋は電気を消す
(2)手洗いうがいなどの時に水を出しっぱなしにしない
(3)冷暖房を使用するときは窓の開閉を少なくする
(4)夏はレースのカーテンやすだれなどで日差しを遮る
(5)外出時は昼間でもカーテンを閉める
(6)室外機の周りに物を置かない
(7)小まめにエアコンフィルターを掃除する
(8)電気カーペットなどの下に断熱マットを敷く
(9)車の運転はふんわりアクセル、早めのアクセルオフ
(10)徒歩、自転車、公共交通機関を利用す
物を大切に。身近な物が大切なおもちゃに変身!
野村 日菜詩(ひなた)さん(野村)「写真」
絵を描くことや、工作が好きでエコ展の工作教室に参加しました。家では、「部屋を使わないときは電気を消す」「見ないテレビは消す」などのお家ルールをしっかり守っています。工作が好きなので、スーパーなどでもらってきた段ボールを使って、自分でおもちゃを作っています。妹のランドセルや、ロボット、秘密基地にする家など今までにたくさん作りました。出来上がっているおもちゃではなく、あるものを利用して自分で自分のおもちゃを作るのが楽しいです。いろいろと考えたり、付け足したりして作ったおもちゃはきょうだいも使って遊んでくれています。
お家では、家族みんなが物を大事にし、使えるものは形を変えて使っています。今日のショートパンツもおばあちゃんがお母さんの服を作り直してくれたものです。私もたまに縫うことを教わって、友達の誕生日プレゼントを作っています。これからも、周りの物をできるだけ長く使えるように大切にしていきたいです。
「写真」段ボールで作ったロボットで遊ぶ妹の一二三(いろは)ちゃん
「写真」日菜詩さんが作ったランドセルを背負う妹の一二三ちゃんと並ぶ日菜詩さん。
「写真」おばあちゃんが手作りしてくれたハロウィンの髪飾り。
未来の地球のために
塩尻市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)を改定しました「写真」「イラスト」
本市では、地球温暖化の防止に向け、平成27年3月に「塩尻市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」を策定し、市内全域における温室効果ガス削減に向けた取り組みを進めてきました。我が国においても、「地球温暖化対策計画」が閣議決定され、令和12年度までに、温室効果ガスを平成25年度比で46%削減を目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦し続けることを表明しています。また、県により「長野県ゼロカーボン戦略」が策定され、さまざまな取り組みが進められています。
本市においても、令和5年7月に「塩尻市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」を改定し、令和32年度のゼロカーボンの実現を目指していきます。実現には、市民の皆さんの協力が必要不可欠です。未来の地球を守るため、まずは一人ひとりが生活の中で環境に優しい行動を心掛けていきましょう。
■市内における二酸化炭素排出量の推移「棒グラフ」
産業部門 家庭部門 業務部門 運輸部門 廃棄物部門
基準年度(H25年度)680,345t
R2 578,679t
この差を削減▲57%以上
目標年度(R12年度)292,548t
二酸化炭素の削減目標(平成25年度比)
■短期目標 令和12年度までに57%以上削減
■長期目標 令和32年度までにゼロカーボン
削減するために進めていくこと
(1)省資源・省エネルギーの推進
トップランナー製品を選ぶことや、ライフスタイルの見直しにより省エネ活動を推進します。
(2)再生可能エネルギーの利用促進
太陽光発電設備の導入や、木質バイオマスの利用を推進します。
(3)循環型社会の形成
ごみの減量やリサイクルなどに取り組み、環境負荷を低減します。
(4)地域環境の整備および改善
二酸化炭素の吸収源となる身近な緑を守るため、適切に整備します。
私たちもやっている! 高校生広報アドバイザーのエコ活
行政広報の堅苦しさを打破するために、令和5年度高校生広報アドバイザーに就任した市内3校の高校生の皆さんに、取り組んでいる「エコ活」について聞きました。高校生ならではの活動、皆さんも生活に取り入れてみませんか。
野県塩尻志学館高等学校 2年 要明 幸樹さん「写真」
牛乳パックなどリサイクルできる物はごみに出すのではなく分別する習慣が身に付いています「イラスト」
長野県田川高等学校 3年 片桐 尚紀さん「写真」
学校への通学や普段の移動は公共交通機関である電車を使っています「イラスト」
東京都市大学塩尻高等学校 2年 カンポス 紗智さん「写真」
環境衛生委員会ではペットボトル再利用のためラベルとキャップの分別を全校に呼び掛けています「イラスト」