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広報しおじり令和4年5月号テキスト版 6ページから7ページ

ページID:0022173 更新日:2022年4月26日更新 印刷ページ表示

広報しおじり2022年5月号テキスト版6ページから7ページがご覧になれます。

すべての子どもの現在と未来に希望を

 すべての若者に自分らしい人生の実現を「写真」
塩尻市子どもの貧困対策推進計画、塩尻市若者支援プランを策定しました
問い合わせ 家庭支援課家庭支援係、元気っ子・若者サポート係 直通電話0263-52-0891

7人に1人の子どもが貧困状態

 平成30年に行われた国の調査では、子どもの7人に1人が貧困状態にあるといわれています。本市が令和3年度に実施した調査(左図参照)においても、対象家庭のうち一般家庭が86.5%、※相対的貧困家庭が13.5%となっており、本市も国と同程度の割合で貧困状態があると考えられます。このような状態にある世帯で育つ子どもは、教育や体験の機会が不足し、さまざまな面で不利な状況に置かれてしまう傾向にあります。
※国や地域の水準と比較して、大多数よりも貧しい状態のこと。
 こうした中、子どもの貧困対策における市町村が果たす役割は高まりつつあり、地域の実情に応じた支援に取り組むことが求められています。本市では、子どもの貧困対策を総合的に推進するため「子どもの貧困対策推進計画」を策定しました。子どもを中心に据え、子どもが現在から未来へ希望が持てるよう支援体制づくりを行い、早期からの包括的な支援を行っていきます。

若者支援の強化

 本市では、子ども・子育て分野の総合的な計画である「元気っ子育成支援プラン」に基づき、0から18歳未満の子どもに関する施策を進めています。しかし、ライフステージの変化などにより、ひきこもりなどの困難を抱える若者に対する支援が課題となっています。そこで、困難を抱える若者への支援を推進するため、「塩尻市若者支援プラン」を策定しました。義務教育期からの切れ目のない早期支援や、個々の状況に応じた自立のための支援などを充実させていきます。また、相談体制の強化と地域若者サポートステーションなどの関係機関との連携を推進します。
■ひとり親家庭の子どもの貧困の割合「円グラフ」
一般家庭54% 相対的貧困家庭46%
■塩尻市全体の子どもの貧困の割合「円グラフ」
一般家庭86.5% 相対的貧困家庭13.5%
▶ひとり親家庭の約半数が相対的貧困家庭となっています。
参照:令和3年度子どもと子育て家庭の生活状況調査

家庭支援課にお気軽にご相談ください

 家庭支援課では、社会福祉士などの専門職が子ども、若者に関するさまざまなご相談をお受けしています。まずは、一人で悩まずにご相談ください。

interview 子どもの居場所づくりの推進を

家庭支援課家庭支援係 矢澤 卓実「写真」

 お子さんや、ご家庭が抱える課題は多様化しています。行政はもちろん、さまざまな形態の支援(居場所)があり、ネットワーク化することで、課題へのニーズに対応し、支援の届かない人が減っていきます。
 家庭支援課では、子どもの居場所づくりの応援なども行っていますので、関心のある人はぜひご連絡ください。

interview 子どもの現在と未来を応援します

子どもの未来応援ケースワーカー 高橋 紀久美「写真」

 子どもが現在と未来に希望を持てるよう、子どもを中心に保護者も含めた支援を行っています。
 当事者が抱える多様で複合的な課題について保育園・学校や、保健・福祉部門などと連携しながら個々の状況に合わせたケースワークや、支援を包括的に推進していきます。子育てに関する悩み事や、将来の不安など、お気軽にご相談ください。

塩尻市子どもの貧困対策推進計画

基本目標:すべての子どもが、生まれた環境によらず、現在と未来に希望を持てるまち

現状・課題

 相対的貧困家庭では、経済・時間の不足から、子ども・保護者の生活環境が整わない現状があります。

アンケート調査から分かったこと

 相対的貧困家庭の保護者は、ひとり親や非正規雇用である割合が高く、転職ニーズも大きくなっています。また、離婚によりひとり親となった家庭の多くが養育費を受け取っていない状況にあります。

基本方針と施策「写真」「イラスト」

生活の安定のための支援により、家庭の養育環境を整える
施策1 経済的支援
施策2 妊娠・出産・子育ての支援
施策3 生活の支援
施策4 保護者の就労支援

現状・課題

 相対的貧困家庭では、子どもの学習や体験の不足により、社会を生き抜く力を身に付けることが困難となり、貧困の連鎖の要因となっています。

アンケート調査などから分かったこと

 相対的貧困家庭は、親子間の関わりが少なく、室内遊びや塾・習い事の活動が少なくなっていたり、子どもの家事負担が大きくなっていたりします。また、教育に関する経済的な悩みを持つ家庭が多くなっています。

基本方針と施策「写真」「イラスト」

子どもの「学び」と「経験」を保障し、未来を切り拓く力を育む

  • 施策1 成長段階に応じた学習等の支援
  • 施策2 子どもの進学・進路選択に関する支援

現状・課題

 相対的貧困家庭への社会的支援が不足する傾向があり、早期の支援が必要にもかかわらず、必要な支援が届いていない可能性があります。

アンケート調査から分かったこと

 相対的貧困家庭は、孤立する傾向があります。

基本方針と施策「写真」「イラスト」

関係機関の連携により、切れ目のないきめ細かな支援を行う

  • 施策1 相談体制の充実
  • 施策2 支援が必要な子ども・家庭を支える連携体制の充実
  • 施策3 情報発信の充実

塩尻市若者支援プラン

基本目標:すべての若者が、自分らしい人生の実現を目指して、歩んでいけるまち

現状・課題

 ひきこもりは、表面化しにくく実態の把握が難しいため、支援につながっていない場合が多くあります。抱えている困難の状況はさまざまであり、支援の方法も一様ではありません。また、各相談機関での相談が、適切につながっていない場合もあります。

各種データ、支援者への聞き取りで分かったこと

 国の調査によると、15から39歳のひきこもり者は全国で54.1万人と推計されており、本市の人口で計算した場合268人と推計されます。こうした状況の中で、行政の相談窓口には支援者との連携による支援のネットワーク強化が求められています。

基本方針と施策「写真」「イラスト」
若者・家族への支援の充実
  • 施策1 義務教育期から高校生期の切れ目のない早期支援の充実
  • 施策2 若者の日常生活・社会生活・経済的自立のための支援
  • 施策3 家族への相談支援の充実
相談窓口の周知と連携体制の構築
  • 施策1 相談窓口の周知と運営
  • 施策2 支援機関の連携体制の構築と地域との連携

interview 困っている若者やご家族が取り残されず支援につながる社会へ

NPO法人ジョイフル理事長 横山 久美さん「写真」


 不登校やひきこもり、ヤングケアラーなどさまざまな悩みを抱える子ども・若者の自立や就労に関するご相談やサポート、支援メニューの提供をしています。
 若者と関わる中で、経済的な理由や自立に対する不安から生活や仕事、将来設計について、悩んでいる人が多いと感じています。また、家族の形も複雑化する中で、一人ひとりの課題ではなく包括的で迅速な支援が必要となっています。今回、計画が策定されたことで相談の垣根が低くなり、行政が相談の場所として選択肢に入ることがまず第一歩だと思います。若者の中には、相談したいと思いつつも、対面相談が不安で相談機関に行くことにためらいがある人も多くいます。周りの人の気付きなどで、行政でも私たち法人でも、どこかにつながって、そこから確実な支援につながってほしいと思います。
 また、困っている若者・ご家族に対して、周りの皆さんが温かく見守り、支えていける社会になることを願っています。