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広報しおじり令和3年3月号テキスト版 2ページから5ページ

ページID:0002137 更新日:2021年6月28日更新 印刷ページ表示

広報しおじり2021年3月号テキスト版2ページから5ページがご覧になれます。

特集 転ばぬ先の杖 ―今から始めるフレイル予防―

問い合わせ 長寿課介護予防係 電話0263-52-0280 内線2132
 「最近足取りが重くて歩くのが大変」「昔より食べ物をかめなくなった」といったことはありませんか。それは介護が必要になる一歩手前の状態「フレイル」かもしれません。要介護状態になる前に、予防をしましょう。

健康な状態と介護が必要な状態の中間「フレイル」

 フレイルは、健康な状態と介護が必要な状態の中間のことです。人間は年齢とともに体力が低下し、体のさまざまな部分の筋肉量が低下します。それに伴い、日常的に活動量が低下し、足腰やかむ力が弱まります。
 現在、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、不要不急の外出を控え、自宅にいる時間が以前よりも増えています。自宅で過ごす時間が増えることで活動量が減り、フレイルになりやすい環境となっています。

フレイルは「体」「心」「人付き合い」から構成される

 フレイルは、「身体的(体)」「精神・心理的(心)」「社会的(人付き合い)」の3つの要素から構成されています。
「足腰が弱まった」「うつ状態だ」「最近孤独を感じる」などさまざまな要因からフレイルにつながります。

フレイルは健康な状態に戻れる

 フレイルがさらに進行して要介護状態になると、健康な状態に戻ることが難しくなります。しかし、フレイルの状態であれば、ちょっとした運動などを継続することで、健康な状態に戻ることができます。要介護状態になる前に、今から予防をして、健康な生活を目指しましょう。

あなたはフレイル? チェックしてみましょう

(1)チェックシート

 栄養、運動、社会参加の全11問に回答することで、フレイルの危険度を確認します。当てはまるものに〇をしましょう。
参考:高齢社会総合研究機構「イレブンチェック」

栄養
Q1. ほぼ同じ年齢の同性と比較して、健康に気を付けた食事を心掛けていますか。
回答欄 Aはい Bいいえ

Q2.野菜料理と主菜(肉または魚)を両方とも毎日2回以上は食べていますか。
回答欄 Aはい Bいいえ

Q3.「さきいか」「たくあん」くらいの固さの食品を普通にかみ切れますか。
回答欄 Aはい Bいいえ

Q4.お茶や汁物でむせることがありますか。
回答欄 Aいいえ Bはい

運動
Q5.1回30分以上の汗をかく運動を週2回以上、1年以上実施していますか。
回答欄 Aはい Bいいえ

Q6.日常生活において歩行または同等の身体活動を1日1時間以上実施していますか。
回答欄 Aはい Bいいえ

Q7.ほぼ同じ年齢の同性と比較して、歩く速度が速いと思いますか。
回答欄 Aはい Bいいえ

社会参加
Q8.昨年と比べて外出の回数が減っていますか。
回答欄 Aいいえ Bはい

Q9.1日1回以上は、誰かと一緒に食事をしますか。
回答欄 Aはい Bいいえ

Q10.自分が活気にあふれていると思いますか。
回答欄 Aはい Bいいえ

Q11.何よりもまず、物忘れが気になりますか。
回答欄 Aいいえ Bはい

(2)指輪っかテスト

 フレイルの要因となるサルコぺニア(筋肉や筋力が低下した状態)の危険度を測定します。自分のふくらはぎの一番太い部分を、両手の人差し指と親指で輪っかを作って囲んでみましょう。
 あなたは次のAからCのうち、どれに当てはまりますか?

A 囲めない「写真」
B ちょうど囲める「写真」
C 指と足の間に隙間がある「写真」

(1)で回答欄のBに当てはまる数が多い人、(2)でCに当てはまる人はフレイルの可能性があります!

4ページからは予防方法をご紹介します。

大切なのは動き続けること-簡単な運動でフレイル予防-

 フレイルは、簡単な運動で予防ができます。おすすめの運動を2つご紹介します。

おすすめの運動その1 もも上げ運動

 階段を上がる時に使う足の付け根の筋肉を鍛えられます。ご自身のペースでその場で足踏みを繰り返しましょう。

ポイント
  • ゆっくりで良いので、手に膝がしっかりタッチするまで足を引き上げましょう。
  • おなかを前に出すイメージで背筋を伸ばしましょう。背中が丸まっていると効果が半減してしまいます。
  1. 両手をおへその前に置く「写真」
  2. 片足の膝が手のひらにタッチするまで上げる。「写真」
  3. 上げた足を下ろし、反対の足を上げる。「写真」

おすすめの運動その2 かかと上げ運動(カーフレイズ)

 足を肩幅に広げ、つま先と膝が同じ向きになるように立ちます。かかとを上げてつま先立ちになり、ゆっくりと下ろします。これを繰り返しましょう。「写真」

ポイント
  • かかとを上げる時は、できる限り高く上げましょう。
  • ゆっくりかかとを下ろすと負荷が上がります。
  • バランスが不安な場合は、壁につかまって行いましょう。

どちらの運動も、椅子に座って行っても効果があります。

もも上げ運動は、背すじを伸ばして行いましょう。「写真」
かかと上げ運動は、手で膝を押さえると負荷が上がります。「写真」

自分のペースで無理なく運動を

小野 久子さん(大門七区)「写真」
 10年以上前から毎日、1日平均1万2千歩を目安に、その日の体調や天候に合わせてウオーキングをしています。市のウオーキング講座などにも参加し、新しい情報を取り入れながら、自分のペースで無理なく続けることが大切ですね。また、景色や行き会う地域の人たちからも活力をもらっていて、体だけでなく、心も健康になります。「写真」

いきいき体操を市公式YouTubeで公開中!

 いきいき体操は、簡単な動きで健康な体を維持する、取り戻す運動です。動画は全部で7本ありますので、自分の体力に合った体操を選んで試してみましょう。
「QRコード」

健康な生活のカギは舌の筋肉にあり

 フレイルは手足だけでなく、口の中でも起こります。舌は筋肉の塊です。舌の筋肉が弱まると、全身へもさまざまな影響があります。

口の機能のフレイル「オーラルフレイル」

 舌の動きを含めた口の機能が衰えることを「オーラルフレイル」といいます。歩かなければ足の筋肉が弱って歩けなくなるのと同様に、舌の筋力が弱いと舌の運動機能が低下し「かんで飲み込む」という一連の動きに支障が出ます。
 飲み込む力が弱くなると、むせやすくなり、誤えん性肺炎の原因にもなります。また、「かんで飲み込む」ことが不十分であれば、栄養摂取の効率が下がって「身体的フレイル」につながり、要介護状態になる可能性もあります。

健康な生活は「健口(けんこう)」から

 現在、新型コロナウイルス感染症により、家族や友人と話す機会が減っています。これにより口腔機能が十分に活用されず、会話を通じて得られる脳や心への刺激が減少し、意欲や食欲の低下につながります。
 口に与えられた役割は「食べる」「話す」ことです。このような時だからこそ、舌と全身の筋力を保ち、健康維持を目指しましょう。また、おいしく食事をし、楽しい会話をするためには、歯や入れ歯も大切です。就寝前の口腔ケアは、必ず行いましょう。

こんなこと、思い当たりませんか
  • 口が自然に開く
  • 口の中が乾燥する
  • 飲み込みにくい
  • 食べこぼし
  • 滑舌が悪い
  • 顔のゆがみや二重顎
  • 口呼吸
  • 喉が渇きやすい
  • むせやすい
  • 食べかすが口の中に残る
  • いびきをかきやすい
  • 前傾姿勢になりがち
これらの主な原因は舌が正しい位置にないことです

そしてこれが、舌の筋力低下を引き起こしています。また、舌の筋力低下により、誤えん性肺炎を引き起こす可能性があります。高齢者の死因第3位である肺炎のうち、約8割が誤えん性肺炎です。

舌の正しい位置

口を軽く閉じた時、舌先が上顎の「スポット」付近にあり、舌全体が上顎に沿ってくっついている状態が正しい位置です。「イラスト」
口を閉じた状態であなたの舌はどこにありますか。
○「イラスト」
舌先が上前歯の付け根付近にあり、上顎と舌が接触している。
×「イラスト」
舌先が前歯の裏側に当たり、上顎との間に隙間がある。
×「イラスト」
舌の先端が下顎にあり、口の中に空間がある。

舌トレーニングをやってみよう!

 舌は筋肉です。鍛えれば強くなり、オーラルフレイルの改善にもつながります。短時間でできるトレーニングですので、ぜひお試しください。

  1. 舌の根元から上顎にくっつけ、舌先はスポットに、舌全体で上顎を押し上げましょう。
  2. 舌をスポットにつけたまま、下顎を下げて口を開きましょう。
  3. 1.2.の口の開け閉めを10回×2セット、1日2から3回繰り返します。
  4. 口を閉じたまま、舌でぐるぐると円を描くように歯茎をなぞります。
  5. 10回ほど回したら、今度は反対に10回ほど回しましょう。
    「イラスト」
ポイント

 舌の裏側をぐーっと伸ばすように意識しましょう。鏡を見ながら行うとより一層の効果が期待できます。歌を歌う、音読、早口言葉、顔や舌の体操などもおすすめです。

舌の力を舌圧測定器で測定

 本市では、令和3年度から歯科指導の際に測定器を使って舌の力を測ります。測定値に応じた口腔指導プログラムを実施して、口の機能の向上を目指します。
 詳細は、長寿課までお問い合わせください。