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広報しおじり2022年1月号テキスト版2ページから5ページ

ページID:0017870 更新日:2021年12月28日更新 印刷ページ表示

広報しおじり2022年1月号テキスト版2ページから5ページがご覧になれます。

新春市長対談 塩尻市長×成人式実行委員長


 新春企画として、令和4年成人式実行委員長の酒井愛奈さんと塩尻市長の対談を行いました。20歳という節目を迎える酒井さんと今年で市長就任20年目となる小口市長。互いの20年を振り返り、さらなる未来への展望を語っていただきました。
塩尻市長 小口 利幸「写真」
成人式実行委員長 酒井 愛奈さん(吉田四区)「写真」

対談テーマ 100歳になった塩尻市が元気なまちであるために

”互いに歩んできた20年間の道のり” 今年成人を迎えられる酒井さん。20歳を目前にして今のお気持ちはいかがですか。


酒井さん
 今まで自分を支えてくれた両親や、日頃から指導してくださっている周りの皆さんに感謝を伝えたいです。また、これまでの短い人生の中で失敗や後悔をしてきましたが、それらの経験を将来につなげていきたいです。今は、学びの姿勢と自分の好きなことを大切にしながら、20歳を迎えたいなと思っています。

小口市長は、今年で市長に就任して20年を迎えますね。20年を振り返っていかがですか。

市長
 酒井さんが生まれた時に、市長に就任したということは感慨深いものがありますよね。私も20歳、年を取ってしまったということですね。5期という期間は私にしてはとても短かったですし、楽しい20年間でした。そう思えるのは市民の皆さんや職員の力を借りながら、目指す都市像を多少なりとも進化させてくることができたという自負があるからです。特に今期の4年間は、木質バイオマス発電所の始動や、塩尻駅北の造成、塩尻市総合体育館のオープン、民間企業と連携したBYAKU(ビャク)Narai(ナライ)の開業など、充実した5期目だったと自己評価しています。

成人式実行委員になったきっかけを教えてください。

酒井さん
 市のホームページを見ていて「こんなことをやっているんだ」と知り、何か一つ自信を持って成し遂げる経験をしたいなと思い友達を誘って応募しました。
市長
 今回のテーマは、酒井さんのその行動に核心があると思います。
酒井さん
 今、若い人は自信を持てている人があまりいないと思ったので、「こんな私でも前に立てるんだぞ」という意思を自信が持てない人にも伝えたいなと思って、実行委員になりました。
市長
 うれしいことです。普段はどのようなことをされているのですか。
酒井さん
 高校卒業後に花屋さんで2年間勤めていました。花のアレンジメントや花束を見たお客さんの喜ぶ顔を見た時に、花ってもっといろいろなところで活用できるんじゃないかと思いました。そこで少し見方を変えて、もともと高校生の時に働いていた結婚式場で花を生かしたテーブル装飾をしたいと思い、花屋さんを退職後、現在は結婚式場でアルバイトとして働いています。
市長
 将来ビジョンを含めて、自ら感じて自ら決断されたんですね。
酒井さん
 結婚式場は自分の好きなものがたくさん詰まった場所で、「人を幸せにできる場所」でもあり、「自分も達成感が得られる場所」です。若いうちに自分の好きなことをとことんやってたくさん失敗し、そこから将来につなげられるようにしたいと思っています。

”投資イコール未来” 本市は今年で市制施行63年を迎えます。100歳になった塩尻市が元気なまちであるために必要だと思うことをお聞かせください。

市長
 地方都市というものは、ある程度の人口規模を維持しなければ、未来へのいろんな投資ができないと思っています。未来に向けた仕込みができないまちになってしまっては意味がないので、人口を維持する政策を今後も進めていかなければならないと思っています。
 これは、市長に就任した時から既に人口減少という課題が見えていたので、極力、塩尻市が減衰曲線にならないようにすることこそ、都市づくりの命だということは固く肝に銘じてきました。幸い、現在本市は人口を維持できています。これらを担保して、若い人がついてきてくれることを願うばかりです。
「写真」市長として初当選した時の初登庁の様子。目指す都市像として「豊かな心をはぐくむ文化都市」を掲げていました
酒井さん
 私の目線になってしまうのですが、観光も含めて若者向けのスポットがあると良いなと思いますね。今の若者には、SNSが流行っているので「映えスポット」や若者を集める環境づくりなどが必要かなと思います。
 私も高校時代にボランティア活動をしていました。地域貢献ということで、地域の皆さんが集まってお話ししたり遊んだりして、子どももお年寄りもみんなが楽しめる場づくりに賛同しました。私も新型コロナウイルス感染症が収束したら、地元である塩尻市で人を集めて大きなイベントを企画したいと思っています。子どもたちが外に出て遊べるような、お祭りみたいな感じも良いですね。
市長
 塩尻玄蕃まつりやハッピーハロウィーンinしおじり、塩尻ワイナリーフェスタといった本市の最大イベントも、コロナ禍において人を集めて開催するということは残念ながらできなかったですからね。

”塩尻市が若者でにぎわってほしい” 今回、20年というキーワードがありますが、この20年先に期待することはありますか。

市長
 空気がきれいな田園都市であるということは大前提として、あらゆるものがぜいたくではないにしても揃っている都市であることですね。まず第一に仕事が充実していて、経済活動もできるということ。第二に、教育が担保できる都市でないと未来の都市の人口維持は難しいと思います。「教育」と「経済」の二つがないことには、地方都市として生きていけないと思うので、そこを真剣に取り組んでいくことが必要だと思っています。また、観光面も含めて松本平全体で協力をしていくことも大切だと思います。
酒井さん
 私の将来の夢は、いずれ自分で経営する側に就くことです。就職をして、さまざまな人と関わる中で、自信を持って働く皆さんに感銘を受けました。
 20年後に私は経営の道に進めているか分かりませんが、働き方改革などが進み一人ひとりが自信を持てるまちになっていてほしいです。私みたいに、自信のない人たちが自信を持って立てる場所、空間を作れたらいいですね。
「写真」

”若者に自信を持ってほしい” 最後にお伺いします。塩尻市を支えていく若者の皆さんに伝えたいことはありますか。

酒井さん
 若い人たちに、自己肯定感が低い人が多いと感じています。私も、もともとは自分の意見を主張することが苦手で、就職してから社会に出ることの厳しさや、自分の責任のなさを思い知りました。それと同時に、社会に出て大人と会話する機会が増えたことで「この人の表現いいな」というものを自分に取り入れてきました。何でもポジティブに考えていけばいくほど見方が変わってきました。
市長
 常にプラス思考であるべきというのは、今の年になっても思います。そういう発想を持って、常に前を向いていくことが大切ですよね。
酒井さん
 そうですね。自分の住んでいるところも今まで田舎だと思っていましたが、見方を変えることで住みやすい気候であることや飲食店が多く、何を食べに行こうか迷ってしまうところも魅力的だと気付くことができました。今回、成人式実行委員長になったのも自信を持つことの大切さを同世代の皆さんに伝えたいと思ったからです。
市長
 うれしい話を聞きましたね。すごく同感で、都市構造にも同じことが言えると思っています。まちに住んでいる人が自分のまちを誇りに思っていないと、人を呼び込むことはできないですよね。
「写真」

”原点移動型プラス思考”

酒井さん
 私は、生まれてから今まで塩尻市に住み続けています。もちろん、親と離れたくないというのも一つの理由ですが、塩尻市は周りに何でもあると思っています。また、都会と違って住みやすいところも魅力的です。
市長
 酒井さんのように、どんな方法でもいいので、この塩尻市に何らかの形で関わりを持つという選択をする若者が増えることが理想です。そんな選ばれるまちにしていきたいですね。
 若者の皆さんに伝えたいことは、この20年間の社会の変化というのは、良い悪い含めて受け入れていかなければならないと思っています。今がこうだから、そこからプラスにしていくという考え方を私の造語ですが「原点移動型プラス思考」と言っています。時間やお金が掛かるかもしれないし、さまざまな人の助言も必要になるかもしれない。けれども酒井さんがされているように、今日より明日が少しでも良くなる努力を忘れないでほしいですね。
「写真」