ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織でさがす > 企画政策部 > 秘書広報課 > 広報しおじり2021年9月号テキスト版4ページから7ページ

本文

広報しおじり2021年9月号テキスト版4ページから7ページ

ページID:0010479 更新日:2021年9月13日更新 印刷ページ表示

広報しおじり2021年9月号テキスト版4ページから7ページがご覧になれます。

特集 認知症を理解し、支える地域に


 誰もが関わるかもしれない認知症。今回は、認知症に関する取り組みについてご紹介します。「写真」
問い合わせ 中央地域包括支援センター(長寿課介護予防係内) 電話0263-52-0280 内線2131
高齢者の4人に1人は認知症になると推計
 平成27年時点で、65歳以上の高齢者の認知症の割合は、約6人に1人となってています。令和22年には、65歳以上の高齢者の約4人に1人が認知症になると推計されており、今後ますます増えていくと予想されています(グラフ参照)。現在、認知症の人やその家族を支える仕組みづくりが求められています。
 本市では、認知症をはじめ、介護が必要な人たちが、地域の中で生き生きと暮らせるまちを目指しています(下記参照)。今回は認知症をテーマに、家族が認知症になった時の相談窓口や、認知症の理解者・協力者を増やす取り組みをご紹介します。
■グラフ 65歳以上の認知症患者の推定者数
棒グラフ 認知症者数
平成27年 525万人
令和2年 631万人
7年 730万人
12年 830万人
22年 953万人
折れ線グラフ 65歳以上の中の認知症の割合
平成27年 16.0%
令和2年 18.0%
7年 20.6%
12年 23.2%
22年 25.4%
参照:三菱UFJ信託銀行ホームページ「認知症の現状と将来推計」(URL https://www.tr.mufg.jp/shisan/mamori/dementia/02.html)

認知症の人とその家族を地域で支えていく

 認知症は誰もがなり得る病気であり、家族や身近な人が認知症になることなどを含め、多くの人にとって身近なものとなっています。
 将来、認知症となる人が増えることを考慮して、地域で認知症の人とその家族をサポートする体制を整えています。本市では、地域や医療機関、介護事業所、地域包括支援センター・行政などさまざまな機関や人が連携し、認知症の人とその家族が、地域で生き生きと暮らせるまちを目指しています。
認知症の人とその家族「イラスト」
医療機関(かかりつけ医、薬局、認知症疾患医療センターなど)
地域包括支援センター・行政
認知症カフェ・家族会
地域住民・認知症サポーター
介護事業所、ケアマネジャーなど

インタビュー 少しでも違和感を感じたら早めの相談を

北部地域包括支援センター 所長 祢津 眞由美さん「写真」
 北部地域包括支援センターは、片丘・広丘・高出・吉田の4地区の高齢者に関する総合相談窓口です。社会福祉士、保健師、看護師、主任介護支援専門員などが常駐しており、介護保険や介護予防、虐待、成年後見制度など幅広い相談を受け付けています。また、相談内容に応じて、専門機関などにもつなげています。

認知症は本人だけでなく家族のケアも重要

 私たちに寄せられる相談は年々増えており、特に認知症に関する相談が増えてきています。「最近、親の物忘れが激しい」「怒りっぽい」など、これまでの本人と比べて違和感を感じた家族が相談にいらっしゃいます。中には、近隣住民や民生委員からも相談があり、「最近、地区の回覧板を回しても、次に回さない」など、一人で暮らしている高齢者の相談もあります。
 また、認知症のケアは、本人はもちろん、家族のケアも重要です。家族は認知症の本人の介護だけでなく、仕事や家事との両立をしながら生活しています。そのような家族のために、デイサービスの紹介をして介護の負担を軽くしたり、経済的な問題を抱えている場合には関係機関につないで仕事を紹介したりしています。認知症は、本人だけでなく家族も、地域で支えていける体制を整える必要があります。

認知症は地域全体で支えていくことが大切

 自分の身の回りの人の言動に、少しでも違和感を感じたら相談窓口をご利用ください。認知症は、家族だけでなく地域で支えていく必要があります。その入口として相談窓口ではさまざまな専門機関につなげていきます。
 認知症の介護は、一人で悩まずお気軽にご相談ください。認知症の本人を取り巻く人・地域で支援していくことが大切です。市内には、高齢者に関する相談窓口が4カ所あります。困ったことがありましたら、ぜひご相談ください。
「写真」地域包括支援センターは、高齢者全般の相談を受け付けています。(写真は北部地域包括支援センター)

「不安だな」と思ったら相談窓口へ

 市内には、認知症をはじめ高齢者に関する相談窓口が4カ所あります。家族や自分、近隣の人などのことで「不安だな」「心配だ」と思うことがあれば、ご相談ください。
中央地域包括支援センター(大門、塩尻東、北小野地区)
■電話番号 電話0263-52-0280 内線2131
■住所 大門六番町4番6号 市保健福祉センター内
西部地域包括支援センター(宗賀、洗馬、楢川地区)
■電話番号 電話0263-88-9005
■住所 宗賀1298番地514 デイサービスセンターすがのの郷内
北部地域包括支援センター(片丘、広丘、高出、吉田地区)
■電話番号 電話0263-88-3314
■住所 広丘野村2223番地 地域密着型特別養護老人ホーム こまくさ野村渋池内
ふれあいセンター広丘
■電話番号 電話0263-51-5070
■住所 広丘堅石2150番地1 

認知症と関わり、理解する

認知症サポーターステップアップ講座をスタート
 本市では今年度、認知症についての理解者・協力者を増やしていくことを目的に、認知症サポーターステップアップ講座を開催しました。

地域にいる認知症の理解者「認知症サポーター」

 本市ではこれまで、社会福祉協議会と連携し、認知症サポーター養成講座を開催してきました。認知症に対する理解者・協力者を増やす取り組みを強化し、地域や生活の中で認知症の人やその家族を見守り、支えてくれる人たちを増やす取り組みをしています。令和3年8月時点で、市内の認知症サポーターの人数は8722人に上っています。

講座を通して、認知症を正しく理解する

 本市では、今年度から認知症サポーター養成講座を受講した人を対象に、ステップアップ講座を開催しています。認知症サポーター養成講座は座学のみでしたが、ステップアップ講座では、実際に介護施設や認知症カフェ(オレンジカフェ)に参加して、より実践的な対応方法を学びます。
 受講者を受け入れた認知症対応型のデイサービスセンターつくしの郷は、毎日平均10人程度、軽度から重度まで幅広い認知症の人が利用しています。その中で、利用者本人の機能を維持するために、必要な介助をしたり、手作業をしたりしています。
 実習の意義について、つくしの郷の百瀬昌枝所長は「ここでの実習は、認知症の人たちと接する機会が少ない人たちにとって、施設で直接ふれあい、認知症を理解していただくのに良い機会だと思います。症状は人によってさまざまなので、実際に認知症の人と関わることで対応方法を学んでほしいですね」と語ります。また、百瀬所長は、認知症の人の抱えている思いをよく聞いてほしいと語ります。「認知症の人は、自分の思いを伝えることが難しいので、つくしの郷での実習を通して、本人が何を伝えたいのか、本人の話をよく聞くことで思いをくみ取れるようになってほしいと思います」。

認知症の人と家族を見守り、理解を広める役割を

 ステップアップ講座では、認知症カフェ「オレンジカフェ」にも参加します。オレンジカフェとは、認知症の家族を介護している人や、介護を終えた人、または今後自分が認知症になった時のことを考えて参加する人など、さまざまな思いを持った人たちが集まる場です。取材したこの日は、15人が参加。頭の体操をしたり、参加者の得意なことを披露したり、グループトークで日常の話をしたりしていました。ステップアップ講座受講者は、オレンジカフェの参加者と話をして、認知症についての理解を深めていました。
 ステップアップ講座の受講者には、認知症の人とその家族両方の視点を学ぶことで、認知症の人とその家族を見守り、地域の皆さんに認知症についての理解を広めていく役割を担っていくことを期待しています。
「写真」1、3 つくしの郷での実習。実際に認知症の人とふれあえる貴重な経験です。
「写真」2 認知症カフェ(オレンジカフェ)は、さまざまな人との交流を通して認知症の理解を深めます。

ステップアップ講座受講者の声

認知症の事業を周りに広めていきたい
望月 幸子さん(宗賀洗馬)「写真」
 地元のサークルのメンバーの中に、認知症のような症状の人が出始めていて、認知症について理解する必要を感じて参加しました。
 実習を通して、認知症といっても症状は人それぞれで、接してみないと分からないことも多く、勉強になりました。
 また、いろいろな体験ができたとともに、認知症の事業を知ることができて良かったです。今回参加したオレンジカフェを周りに広めていきたいです。コロナ禍で家にこもりがちですが、私の周りの人にもこのような事業に参加して視野を広げてほしいなと思います。

認知症について正しく理解しませんか

認知症サポーター養成講座
問い合わせ ふれあいセンター広丘 電話0263-51-5070
 認知症は、誰でもなる可能性のある病気です。認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族に対して温かい目で見守ることがスタートです。認知症サポーターは、「何か特別なことをする人」ではありません。認知症やその家族の「応援者」になることです。ぜひご参加ください。
■日時 9月18日土曜日 午後1時から2時半
■場所 ふれあいセンター広丘
■参加費 無料
※電話でお申し込みください。

認知症カフェ「オレンジカフェ」に参加してみませんか

 オレンジカフェで気軽におしゃべりをして、まずは気分転換をしてみませんか。内容などの詳細は、お問い合わせください。
ふれあいセンター広丘
問い合わせ 電話0263-51-5070
■開催日 毎月第1土曜日の午後、毎月第3木曜日の午後
ふれあいセンター洗馬
問い合わせ 電話0263-52-0280 内線2131(長寿課介護予防係)
■開催日 毎月第4金曜日の午前
ふれあいセンター東部
問い合わせ 電話0263-52-0280 内線2131(長寿課介護予防係)
■開催日 毎月1回水曜日の午後

靴型の認知症徘徊探索機器の貸し出しを始めます

問い合わせ 長寿課高齢支援係 電話0263-52-0280 内線2119
 市長寿課では、認知症などで徘徊の心配がある人の家族に対して、携帯型認知症徘徊探索機を貸し出しています。これに加えて、10月1日から、新たにGPS端末を靴の中に入れる「靴型タイプ」の探索機の貸し出しを始めます。「写真」
■費用(自己負担)
 ○初期費用 230円(靴、充電器などの付属品)
 ○利用料(月額) 660円
 ○その他 探索時に別途通信料などが掛かります。
※登録手数料は無料です。
※詳細はお問い合わせください。