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平出遺跡展示室
平出遺跡展示室の紹介について記載しています。
展示室案内
平出遺跡展示室
展示室
国史跡平出遺跡は、縄文・古墳・平安の各時代にわたる大集落跡です。遺跡は広大で、平出の泉からの流れに沿って15ヘクタールもの広い範囲にわたっています。
昭和25年から始まった発掘調査は、考古学・建築学・民俗学など多分野の専門家による総合学術調査として実施されました。
以後、現在まで発掘調査は断続的に実施され、調査総面積21,802平方メートル、発見された遺構は住居址、建物址あわせて290箇所に及び、一緒に出土した膨大な量の土器、石器などの出土品とともに、この地域の原始、古代を明らかにするための基礎的資料となる貴重なものです。昭和27年には国史跡に指定されています。
平出遺跡展示室には、平出遺跡と平出古墳群から出土した縄文時代から平安時代の出土品を展示しています。
平出遺跡口号住居址出土埋甕(県宝 縄文時代)
縄文時代中期の中部・関東では、しばしば住居出入口の床下に土器が埋められました。
昭和25年、ロ号住居から高さ68cmの大甕が逆さに埋められた状態で出土し、「埋甕(うめがめ)」のもっとも早い発見例の一つとなりました。
調査者の大場磐雄は、「幼児埋葬説」を提唱し、埋甕研究の端緒をひらきました。
緑釉水瓶(県宝 平安時代)
平出遺跡を象徴する緑釉水瓶(りょくゆうすいびょう)は、戦後まもなく地元の川上茂人さんによって発見されました。
平安時代中期(10世紀)のもので、祭りや儀式に用いられたと推定されています。高さ23センチメートル。