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住居の復元 <Restoration of residence>
縄文時代中期の竪穴住居(J-56)の復元が行われました。住居跡は、直径約2.8mの円形で、南北の隅に2本の主柱穴が発掘され、遺構の中央に埋甕炉(まいようろ)、壁周りに溝が掘られていました。
住居の復元は、柱2本に隅木を掛け、垂木(たるき)を棟木(むなぎ)に掛けた小屋組みとしました。屋根材は、花粉分析、当時の植物の生育環境、採取の容易さなどからススキを用いることとし、逆さに束ねたススキを葺(ふ)き、棟は折り返して枝材で留め屋根としました。出入り口は、地形が南東の傾斜し冬季には北西風が強いことから、南東側に設け、炉は、埋甕炉(レプリカ)とし、火棚(ひだな)(火の粉の飛散防止などを想定)を設けました。
小屋組み(J-56号)
小屋組み(J-56号)