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土偶 Dogu <Clay figures>
平出遺跡からはたくさんの土偶(どぐう)が出土しています。これまでに185点が出土し、特に「縄文の村」付近の竪穴住居址に集中しています。どこの遺跡でも、ほどんどの土偶が壊れた一片の状態で出土し、さらに同一遺跡内で接合する事例は稀ですが、平出遺跡では、住居址間等で接合した事例が7つあります。
縄文中期の松本平には170か所を超える遺跡がありますが、土偶が出土する遺跡は3分の1ほどです。この地域の中に、土偶の大量保有、少量保有、無保有の村があり、これらの村々は、土偶を軸とした「まつり」と土偶を絆としたネットワークで結ばれていたことが想定されます。その中で、大量の土偶が出土する平出遺跡は、土偶づくりや土偶まつりの中核的な役割を担っていたと考えられます。
これまで「土偶はなぜ創られたのか」のテーマに多くの研究がなされ、「地母神(じぼしん)信仰説」をはじめ「土偶身代わり説」「安産祈願説」「お守り説」「玩具説」などが語られています。
不思議で未知なる土偶の世界です。たくさんの土偶の姿を平出博物館で見ることができます。
出土した土偶
土偶(一部)
土偶(一部)
土偶(一部)