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特徴的な香りのきのこ・臭いきのこ(No2)
8. ヒトクチタケ
松枯れ病で枯れたようなアカマツがある場所に行くと、干し魚のような強い臭気が感じられることがあります。それは、ハマグリ型で表面が褐色のニスを塗ったような固いきのこのヒトクチタケの臭いです。下面の小さな穴からは、オオキノコムシ科やケシキスイ科の多くの甲虫が出入りして生活しています。
9. ニオイコベニタケ
ベニタケ属の淡紅色の菌根性きのこでカブトムシのような臭いがし、近縁種でケショウハツやムラサキカスリタケも同様の臭いがします。朱色~紅色のベニタケ属には多くの種類があり正確な同定が難しい。また、ベニタケ属のきのこは、不快臭や辛味のある不食・毒きのこが多いのですが、特徴的な臭いのために区別しやすい小型のニオイコベニタケです。
10. カラスタケ
マイタケ型のきのこでカラスの濡れ羽色をしていて、ヒジキ臭・クレオソート臭がします。臭いが気になるので、湯がいてから油炒めやピクルスにして食べる人もいます。
11. ハイイロシメジ
秋遅く林地に多数群生することがある、ずんぐり形の中~大型きのこで、スカンクのような不快な動物臭がする毒きのこです。塩尻市内でも豊作の年にはたくさん発生しますが、独特の臭いで区別して採取しないように注意しなければなりません。
12. ニオイオオタマシメジ
黄色の菌糸塊上に灰褐色の小型のきのこが多数発生し、ブドウ果汁の匂いがする不思議なきのこです。コガネタケの発生場所に発生し両者には何かの関係があるとされていて、なかなか見かけることのない珍しいきのこです。
13. フキサクラシメジ
傘が淡ピンク~サーモン色で、煮干しに似た癖のある臭くて少し苦いきのこです。サクラシメジの近縁種なので雰囲気が似ていますがヌメリが強く、湯がいてから食べる人もいます。