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見分けるのが難しいきのこ(No.2)
見分けるのが難しいきのこ(No.2)
1.カラカサタケ(ハラタケ科カラカサタケ属)
明るい草地や林道端に目立つほどスマートに発生し、方言で「にぎりたけ」と呼ばれます。フライ・天ぷら等にして食べられている傘がふわふわのきのこです。
2. オシロイシメジ(キシメジ科ハイイロシメジ属)
林縁部などの湿った場所に生え、傘に白粉を塗ったような感じのあるきのこです。食べる人もいますが、時に下痢をする人もいるので注意が必要です。このように人によっては中毒症状の出る野生きのこがたくさんあるため、勉強が大切です。
3. シロヤマイグチ(イグチ科ヤマイグチ属)
全体が白色のスマートなイグチで、ハナイグチのように毎年発生するきのこではありません。ヨーロッパでは食用にされますが、日本ではあまり食べられません。
4. ニガイグチモドキ(イグチ科ニガイグチ属)
豊作の年には秋の初めたくさん出るきのこで、傘の裏の管孔が白色からロゼワイン色に変化します。名前の通り苦いイグチで、とても食べることができないきのこです。
5. オオウスムラサキフウセンタケ(フウセンタケ科フウセンタケ属)
新鮮な時はきれいな紫色をしているので、これをムラサキシメジと思っている人がいます。しかし、フウセンタケ属のきのこなので成長するとヒダが褐色に変化し、ほこり臭い不味いきのこです。
6. ムラサキフウセンタケ(フウセンタケ科フウセンタケ属)
前述のきのこよりも濃い紫色で、傘は毛羽立っている。食用きのことされているが、見た目が良くないので、ほとんど食べる人はいない。
7. カンバタケ(サルノコシカケ科カンバタケ属)
シラカバの枯木に発生する乾パン様で硬く、傘はなめし皮状のきのこです。食べないきのこですが、昔はほぐして火口(ほくち)にしたようです。
8.カラマツチチタケ(ベニタケ科チチタケ属)
栃木県民が喜ぶチチタケと同様に、カラマツ林に発生する傷をつけると白い乳液が出るきのこですが、つらいので食用不適です。
9. チチタケ(ベニタケ科チチタケ属)
信州ではボソボソして不味いきのことして人気がありませんが、北関東地域では市場にも並び蕎麦・饂飩屋でも「乳茸うどんあります」の看板が出るほどのきのこです。
10. ドクベニタケ(ベニタケ科ベニタケ属)
傘の色が朱~赤~紅色のベニタケはたくさんありますが、カブトムシの匂いがするニオイコベニタケ、特徴的なヤブレベニタケ・ニシキタケ以外は区別が難しいので観察するだけにすべきです。ドクベニタケは、外国で死亡例が報告されているので要注意です。
11. カバイロツルタケ(テングタケ科テングタケ属)
テングタケ科のきのこには茶色~褐色のものが多いが、同定するのが難しいので安易に食用にしてはいけません。カバイロツルタケも写真を撮るだけにして観察するのが賢明です。
12. オオツルタケ(テングタケ科テングタケ属)
ツルタケやドウシンタケ等と同じように傘の色が褐色になりますが、よほどの上級者でないとテングタケ科きのこの同定はできません。テングタケ科には猛毒きのこが多いので、十分な注意が必要です。