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気つけたい有名な毒きのこ
気をつけたい有名な毒きのこ
1. カキシメジ(キシメジ科キシメジ属)…下痢・嘔吐
若いアカマツ林に発生し、傘の色は赤褐色で湿気が多いとヌメリがあります。機械油のような不快な臭いがあり、ヒダや肉は傷がつくと褐色に変色します。
2. クサウラベニタケ(イッポンシメジ科イッポンシメジ属)…下痢・嘔吐
ホンシメジやウラベニホテイシメジと似ているため、誤食して中毒事件が起こることがあります。ヒダの色は幼菌の時白色ですが、成長してくると紅色になります。柄の内部は充実感がなく、全体の肉質はホンシメジのように固くはありません。
3. ハイイロシメジ(キシメジ科カヤタケ属)…下痢・嘔吐
落ち葉の多い林内に群生し、一見するとシメジ風に思えるので誤食する人がいます。スカンクのような獣臭がするので、覚えれば間違えることのない特徴的なきのこです。
4. イッポンシメジ(イッポンシメジ科イッポンシメジ属)…下痢・嘔吐
ホンシメジとクサウラベニタケの中間的な雰囲気のきのこで、クサウラベニタケよりも肉質がしっかりしているので誤食しやすい。
5. ニガクリタケ(モエギタケ科クリタケ属)…死亡・下痢・嘔吐
倒木や切株に群生し、クリタケに似ていますがレモン色・硫黄色に見えます。栽培しているクリタケと一緒に発生することもありますので、区別して収穫する必要があります。かむと苦く感じるので、誤食した時にはすぐに吐き出すことが大切です。
6. ドクツルタケ(テングタケ科テングタケ属)…死亡・内臓機能障害・下痢・嘔吐
「死の天使」と呼ばれるほどの白色の猛毒きのこで、テングタケ属の特徴である根元の袋状ツボや柄に膜状ツバがあります。過去に長野県内でも死亡例のある怖ろしいきのこです。
7. ベニテングタケ(テングタケ科テングタケ属)…下痢・嘔吐・頭痛・幻覚
子供の絵本に登場する有名な毒きのこで、シラカバ林に発生する菌根菌です。真っ赤な食用タマゴタケと似ていますが、傘に白いイボがあり、ヒダも柄も白い特徴があります。県内のシラカバ林が広がる地域では、伝統的に塩漬けにして食べる風習がありますが真似しない方が賢明です。
8. テングタケ(テングタケ科テングタケ属)…下痢・嘔吐・頭痛・視力障害
ベニテングタケの茶色型で、しばしば公園や庭の樹下にも発生します。昔は「蠅取り」と呼ばれ、田舎ではハエの捕殺に使われたことがありました。
9. シャグマアミダサタケ(フクロシトネタケ科シャグマアミガサタケ属)…死亡・嘔吐
春にカラマツ林などに発生する猛毒きのこで、ヨーロッパの一部地域では湯でこぼして食べる習慣がありますが、真似してはいけません。狭い厨房で料理中に発生する硫化水素を吸い死亡する例もあり、食べなくても死んでしまう有名なきのこです。
10. キホウキタケ(ラッパタケ科ホウキタケ属)…下痢・嘔吐
レモン色~硫黄色になるサンゴ状のきのこで、肉は傷つけると赤く変色します。食用のホウキタケと間違える人もいますが、ピンク色~朱色のハナホウキタケと同様に毒きのこです。
11. カエンタケ(ニクザキン科ツノタケ属)…死亡・言語障害・半身不随・呼吸困難
広葉樹の切株などに発生する硬い猛毒きのこで、なめるだけでも口中や食道がただれる怖ろしいきのこです。温暖化の影響で、西日本から東北地方まで発生域が拡大してきていると言われています。
12. ニセクロハツ(ベニタケ科ベニタケ属)…死亡・下痢・嘔吐
灰色~黒褐色の傘で、ヒダはクリーム色で疎、肉は傷つけると赤く変色しその後も黒変しない。国内でも死亡例があり、注意しなければならないベニタケ科のきのこである。
13. ドクベニタケ(ベニタケ科ベニタケ属)…死亡・下痢・嘔吐
鮮やかな赤色の傘の毒きのこで、外国では死亡例も報告されています。ベニタケ科のきのこにはつらい味のものが多く、毒きのこが多いので注意が必要です。
14. ササクレシロオニタケ(テングタケ科テングタケ属)…死亡・下痢・嘔吐
傘にとがったイボがたくさん付く特徴の白い大型きのこです。柄はしまっておりツバとささくれがあり、根元は太く膨らんでいます。
15. コテングタケモドキ(テングタケ科テングタケ属)…死亡・下痢・嘔吐
大型のきのこで傘は褐色、ヒダは白色で蜜、柄の上部には壊れやすいツバがあります。肉は白色で特徴的な臭いはありませんが、テングタケ科のきのこには、猛毒きのこが多いので注意しなくてはなりません。
16. ツキヨタケ(キシメジ科ツキヨタケ属)…下痢・嘔吐
奥山の倒木に重なり合うように生え、ヒダが闇夜に光るので月夜茸と呼ばれています。シイタケやヒラタケ、ムキタケのようにも見えますが、柄の根元内部が黒くなる特徴があります。