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塩尻市の森林の状況
塩尻市の森林の状況について記載しています。
塩尻市の森林の状況
小坂田公園付近の谷戸
- ふるさとの自然と共生するまち
- 里の自然をみんなで守る
- 現況
本市の山麓部には、里山や谷戸(やと)と呼ばれる場所があり、開発が進んだ平野部では少なくなった植物や昆虫などが比較的豊富に見られます。
特に、ほ場整備が行われていない谷戸には、小面積で不整形の水田や石垣、草刈をした土手など多様な環境が見られます。これらの場所は、多様な生物の生息場所となっていて、希少種も確認されています。
<谷戸の環境と主な生物>
奈良井川の段丘林
平野部では社寺林や河畔林が身近な自然となっています。特に、川沿いにアカマツや落葉広葉樹林が約8キロメートルにわたって連なる奈良井川の段丘林は、奈良井川の景観を特徴づける重要な要素となっています。
小曽部川上流部の渓流環境
また、本市には奈良井川や田川などの大きな河川のほか、みどり湖や沓沢湖などの多くの湖沼があります。湖沼の多くは農業の灌漑用につくられた、ため池です。
河川のうち、奈良井川上流域や小曽部川では良好な渓流環境が残り、イワナなどの渓流性の生物が見られます。また、田川の金井地籍などには、ゲンジボタルが生息しています。
<段丘林や河畔林の環境と主な生物>
※里山とは・・農業集落(里)の周辺に位置し、薪や炭などの燃料や田畑の肥料をとるために利用されてきた森林のことです。里山は多様な生物の生息場所となっていましたが、1960年代のエネルギー革命以降、次第に利用されなくなり荒廃が進んでいます。
※谷戸とは・・台地や丘陵地の浅い侵食谷を水田に利用した場所のことで、これらの場所は水田を中心に水路、ため池、周辺の林などの環境が一体となって多様な生物の生息場所となっています。
※社寺林とは・・寺院や神社の林のことで、神聖な場所として大切に守られてきました。今日では平野部の貴重な緑となってます。
※段丘林とは・・河岸段丘の段丘崖に見られる帯状に連なった林で、急傾斜地であるため開発されずに残されてきました。