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塩尻市下水道事業経営戦略について
策定にあたって
本市の下水道事業は、生活環境の改善、公衆衛生の向上、公共用水域の水質保全、浸水の軽減を目的に昭和46年度に事業着手し、昭和60年3月に塩尻市浄化センターが供用開始しました。その後、着実に整備を実施し、令和2年度末現在、市民約66,400人のうち、下水道及び下水道類似施設(農業集落排水施設など)と合わせて約64,200人が下水道に接続しています。
一方で、下水道を取り巻く社会情勢が複雑に変化する中、様々な問題が顕在化しています。 東日本大震災のような大地震や近年多発する局地的な大雨などの災害に対し、被災時における下水道の有すべき機能の確保や被害軽減のための取組を強化することが求められています。また、本市では事業着手から約50 年が経過しており、老朽化に伴う更新投資の増大、人口減少に伴う下水道使用料収入の減少等、将来的に自立的・安定的な経営を持続することが難しくなると予想され、下水道の経営環境は一層厳しさを増しています。
以上のような問題を抱えながらも、下水道は、市民にとってなくてはならないライフラインとして、持続的な事業運営により、着実に下水道の役割を果たしていくことが求められています。
このため、平成29年3月に、塩尻市下水道ビジョンの基本理念に揚げる「水と緑のまちづくりを 支え続ける下水道」の実現を目的として、「経営戦略」を策定しました。
中間検証
「経営戦略」の目標は、策定当初から5年を経過し、達成できたものがある一方で、新たに生じた課題もあり、「投資試算」と「財政試算」に乖離が生じてきています。
この乖離の解消に向けた再検討を行うため、令和3年度に「経営戦略」の検証を行い、策定時に設定した複数指標に関する達成度を検証・評価するとともに、投資・財政計画と実績との乖離及び原因を分析し、それらの結果を令和8年度までの計画に反映させ、「経営戦略」の見直しを実施しました。
なお、「経営戦略」の検証にあたり、「塩尻市下水道ビジョン」(平成28年度~令和7年度)との整合を図っています。
計画期間
平成29年度~令和8年度(10年間)