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感染症が流行しています
ここ最近の猛暑で体力を消耗した結果、免疫力の低下を引き起こし、様々な感染症にかかってしまうリスクがあります。
また、夏は旅行や帰省など、出掛ける機会も多いため、感染症が流行しやすいです。
長野県でも、手足口病の定点当たりの患者数が24.67人(令和6年7月28日時点)で、ここ4週間の間に急増しています。
また、新型コロナウイルス感染症の定点当たりの患者数が12.59人(令和6年7月28日時点)となり、増加傾向にあります。
今一度、感染対策を振り返り、健康で楽しい夏を過ごしましょう!
・長野県HP 長野県(健康福祉部)プレスリリース令和6年7月31日 長野県感染症情報<外部リンク>
手足口病とは
手足口病は、口の中や、手足などに水疱を伴う複数の発しんが出る感染症です。
手足口病は、子どもを中心に、主に夏に流行します。感染症発生動向調査によると、2歳以下が半数を占めますが、小学生でも流行的発生がみられることがあります。成人を含めた小学生以上の大半は、すでにウイルスの感染(不顕性感染を含む)を受けている場合が多いため、成人での発症はあまり多くありません。
・厚生労働省HP 手足口病<外部リンク>
主な症状
感染してから3~5日後に、口の中、手のひら、足底や足背(足の甲)などに2~3mmの水疱を伴う複数の発(ほっ)しんが出ます。発熱は約3分の1にみられますが、38℃以下のことが多く高熱が続くことは通常はありません。ほとんどの発病者は、3~7日のうちに治る病気です。
しかしながら、まれに、髄膜炎、小脳失調症、脳炎といった中枢神経系の合併症のほか、心筋炎、神経原性肺水腫、急性弛緩性麻痺など、重篤な合併症を伴うことがあります。また、手足口病の典型的な症状はみられずに重症化することもありますので、注意が必要です。
なお、近年、手足口病の症状が消失してから1か月以内に、一時的に手足の爪の脱落を伴う症例も報告されていますが、自然に治るとされています。
手足口病にかかった場合は、経過を注意深く観察し、合併症に注意をする必要があります。
感染経路
感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染(便と一緒に排泄されたウイルスが口に入って感染すること)が知られています。
また、乳幼児は手足口病の原因となるウイルスに感染したことがなく、そのウイルスに免疫のない者の割合が高いため、感染した子どもの多くが発病します。
治療方法
手足口病に特別な治療方法はありません。基本的には軽い症状の病気のため、経過観察を含め、症状に応じた治療となります。
しかしながら、まれに髄膜炎や脳炎といった中枢神経系の合併症や心筋炎などが起こる場合があるため、経過観察をしっかりと行い、高熱、嘔吐、視線が合わない、ぐったりとしている、食事や水分がとれない、息苦しそうなどがあれば早めに医療機関を受診しましょう。
感染症予防について
手足口病や新型コロナウイルスなどの様々な感染症が流行しています。感染予防対策について、もう一度見直してみましょう。
咳エチケット
他の人への感染を防ぐため、「咳エチケット」をキーワードとした普及啓発活動を行い、マスクの着用や人混みにおいて咳をする際の注意点について呼びかけることとしています。
・咳・くしゃみが出る時は、他の人にうつさないためにマスクを着用しましょう。マスクを持っていない場合は、ティッシュや腕の内側などで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけて1m以上離れましょう。
・鼻汁・痰などを含んだティッシュはすぐにゴミ箱に捨て、 手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時はすぐに手を洗いましょう。
・咳をしている人にマスクの着用をお願いしましょう。
※ 咳エチケット用のマスクは、薬局やコンビニエンスストア等で市販されている不織布(ふしょくふ)製マスクの使用が推奨されます。
※ マスクの装着は説明書をよく読んで、正しく着用しましょう。
※ 咳エチケットを心掛けることは、周囲にウイルスをまき散らさない効果があるだけでなく、周りの人を不快にさせないためのマナーにもなります。
手洗い・手指消毒
感染予防として、手洗い、うがい、手指消毒をこまめに行いましょう。
換気
新型コロナウイルス対策として換気は必要ですが、高温、多湿の夏場は熱中症対策も非常に重要です。熱中症対策を優先しながら、以下のような換気の工夫をお勧めします。
・窓開けによる換気は、対角線上にあるドアや窓を2か所開放すると効果的な換気ができます。窓が1つしかない場合は、部屋のドアを開けて、扇風機などを窓の外に向けて設置しましょう。
・エアコンを優先しながら24時間換気システムや換気扇を活用して、最小限の換気を確保しましょう。窓開けによる換気を組み合わせる場合は、外気温の低い朝や夕方以降などに窓開けを行い、換気時間を多く取るなど、室内が上がらない工夫をしましょう。
マスク着用
令和5年5月8日5類感染症に移行後、マスク着用は個人の判断となりますが、以下のような場面ではマスク着用をお勧めします。
・受診時や医療機関、高齢者施設を訪問するとき
・通勤ラッシュ等、混雑した公共交通機関を利用するとき
・高齢者等、重症化リスクの高い方に会うとき
その他
・日頃から体温や健康状態のセルフチェックをしましょう。
・発熱などの症状が見られたら、早めに休養をとり、水分や栄養を十分にとりましょう。
・学校や職場は早めに休みましょう。