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環境問題と昆虫
環境問題と昆虫について記載しています。
1.水質汚染とともに少なくなった昆虫
コオイムシ(コオイムシ科)
コオイムシのオスは、幼虫が孵化するまで卵を背負っています。
ゲンゴロウ(ゲンゴロウ科)
近年ほとんど見られなくなりました。
ヘビトンボ(ヘビトンボ)
幼虫はきれいな川にすみ、漢方薬で有名な孫太郎虫です。近年、個体数が減少してしまいました。
ハチョウトンボのオス(トンボ科)
ミズゴケやモウセンゴケが自生している湿原にすんでいます。塩尻市にも1961年頃まですんでいた記録があります。
ハチョウトンボのメス(トンボ科)
日本のトンボの中で最小種です。和名は、江戸時代の末期に、尾張の「矢田鉄砲場八丁目」にはじめて記録されたことに由来します。現在の名古屋市の矢田川付近と言われています。
2.ツマグロヒョウモン(タテハチョウ科)
ツマグロヒョウモン(タテハチョウ科)
長野県に記録がなかったチョウです。しかし、1990年代に入り長野県の各地で記録されています。地球温暖化の影響を受けて、長野県でも越冬が可能になったのではないか。と予想されています。
3.メスアカムラサキ(タテハチョウ科)
メスアカムラサキ(タテハチョウ科)
東洋の熱帯に広く分布し、日本では八重山諸島以南に分布しています。長距離移動することで知られ、奄美諸島以北ではほぼ毎年記録されています。長野県でもしばしば記録があります。この標本は、2000年9月に松本市笹賀で採集されたものです。翅の損傷から見て、松本地方で育ったものではなく、暖かい地方で育ったものが、風に乗って飛来したものと考えられます。