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農業再生の実践(2)「菜の花」

ページID:0002315 更新日:2021年9月30日更新 印刷ページ表示

(小野士郎さん、小松達明さんとの対談から)
対談のゲスト 小野 士郎さん(上田)
プロフィール 会社役員。両小野地区振興会の「エコプロジェクト部会」会長を務める。
小松 達明(みちあき)さん(上西条)
プロフィール 前上西条区長。KAG「上西条農地・水・環境を守る会」会長を務める。

市長 国では、食料自給率向上のために、水田の転作に対する分かりやすい交付金制度を創設します。転作面積10アール当たり大豆は3万5千円、菜の花は2万円などの交付金を支給する内容です。また市では、農業再生に向けて、国、県の補助がない畑などにも独自に予算化を考えています。市の支援方法を具体化するために、今回は、菜の花栽培の取り組み方針や課題についてお聞きします。

小野 わたしたちの仲間は皆、本業があるので、限られた時間の範囲内でできる菜の花が最適でした。昨年、注目を集めたのは勝弦です。冬場にしおれて心配しましたが、4月末に開花し、ちょうどゴールデンウィークと重なって、予想外のにぎわいでした。
小松 菜の花は、すでに北小野で取り組んでいましたので、同じ国道153号沿いでと考えて始めたところ、チョウの大量発生が問題になりました。周辺農家から何とかしてほしいと言われましたが、薬剤などで駆除するわけにもいかず、仕方なく刈り取りました。菜の花の葉には幼虫の影響はありませんでしたが、チョウへの対策をどうするかが最大の課題です。昨年は、一部をレンゲに変えてみました。

市長 レンゲでなくて大豆ではだめですか。大豆ならいくらでも引き取り手がありますが、どうでしょう。
小松 景観を考えた結果、大豆ではなく、菜の花が一番良いということで決めました。ただ、菜の花やレンゲの花を楽しめるのは春だけです。それらが終わった時期に、ソバをまくことも良いのではないかと考えています。
市長 ソバは、チョウの影響がないですか。
小松 チョウの代わりに、ミツバチが来るでしょう。ミツバチは、作物の受粉を助けるため、むしろ歓迎されます。ソバは、春真っ先にというわけにいかないので、やはり春先に咲く花として、菜の花かレンゲが良いと思います。

市長 北小野では、ソバと菜種をほぼ同時にまいていると聞きました。
小野 旧美麻村(現大町市)に倣って、昨年、勝弦の一角で取り組んでいます。同じ場所で、2度花見を楽しむことができます。刈り取りから菜種の脱穀までは、両小野小学校の6年生に手作業でやってもらいました。学校では、委託加工した油を地域の人に買ってもらい、そのお金で、さまざまな物資を買い、地区内の病院や保育園に寄贈したそうです。

市長 それは、食育の最たるものですね。
小野 ほかにも、昨年の「環境と生活と産業のフェア」で搾りの実演をした時、搾った油を急きょその場で販売し、好評でした。
市長 結構発展性がありますね。農業公社ではそういうことも、テーマとしたいですね。菜の花栽培は、どこに最も費用が掛かりますか。
小野 結局は、刈り取り、脱穀、調整の費用がほとんどですね。種は毎年収穫した物で、ある程度確保しておけばよいと思います。

市長 刈り取りですが、昨年、市から委託されたNPO法人「かきまぜたいin塩尻」の皆さんがコンバインを借りて、第1号としてわたしの田畑を大豆刈り取りの実験ほ場にしました。このように、刈り取り作業に対する支援は、市でもできると思います。
小野 菜の花栽培を進める方策として、一つは専門業者に種を売る方法があります。もう一つは、搾りの工程を障害者の皆さんに安定的な仕事として提供したらどうですか。搾った油を市で買い上げて、公共施設、小・中学校、保育園などで消費し、そこで出た廃油は再利用したらどうでしょう。

市長 全く同感です。そこから食育活動につながりますね。わたしが目指す農業再生と教育再生は、表裏一体で継続的にできると自信を持っています。幼稚園児の大豆収穫を2月1日号で紹介しましたが、このような取り組みがだんだんと広がれば、食育推進の大きな一歩になると思います。そのことも農業公社の宿題としてとらえています。菜の花栽培は、チョウの問題が解決し、1反歩1万円程度の補助があれば、NPOなどとの協働により、食育も含めた実践ができそうですね。どうもありがとうございました。